あなたのそばにも箕輪はるかさん・正しい患者さんの受診ルールなど:歯内療法を行ったら必ず歯冠補綴まで行うこと
皆さんの周りには、前歯に色が変わった歯のあるお知り合いはいませんか?
もっと解りやすく言えば、ハリセンボンの箕輪はるかさんの前歯のような歯があるヒトのことです。

お笑いの箕輪さんなら、これで笑ってもらえますが、一般人では少し恥ずかしいとは思いませんか?
多くは、根管の中に細菌が存在して細菌の代謝産物の色素が歯冠部歯質に入り込んだり・口腔内からの食物などの色素も侵入した状態です。感染歯質(細菌が感染した歯質)が残存することが普通です(感染根管の状態)。
この頃、箕輪さんのように前歯の治療途中のまま放置した患者さんが多く見受けられます。
歯内療法(根の治療)では、感染根管治療をした後・もしくは抜髄(神経を抜いた)した歯は以前歯髄が存在していた空間(根管)は空っぽにしておかないでキレイに清掃(根管治療)してからキッチリと隙間なく根管充填材で充填して根尖(根の先端)まで完全に閉鎖します。
◎よく見かける箕輪さんの例:
・例Aー
他院から転院してきた新患の患者さんで、よく見かけられるのは
根管充填後セメントやコンポジットレジンなどで開口部を充填して全てのこの歯に関する治療を 終わりにしている例です。
・例Bー
根管充填まで終了していない状態で患者さんが勝手に通院しないために放置されている場合 もあります。この場合は完全に感染根管の状態のまま放置されていると言えます。
放置期間が長ければ長いほど再治療が難しくなります。
ハリセンボンの箕輪さんはこっち(例B)かな?
◎ ワガママは正しい治療の敵です
つい最近、他院での感染根管治療の途中のまま、長年放置された患者さんが来院されました。根管内は茶色の軟化象牙質が沢山残存していて、大変酷い状態でした(例Bの典型例)。
この患者さんの感染根管治療を始めましたが、予約をこの方はすぐ取らずにいました。
すると突然、歯冠部が折れて困ったらしく来院しました。
自分勝手に考え、正しく歯内療法を受けないでいるとこうなるという悲しい例です。
こういった患者さんは困った時にしか来ません。当たり前の治療のルールが理解できない困った患者さんです。たぶん適切な治療はこういった患者さんの性格では無理です。
例A、Bのいずれの場合でも、数ヶ月〜数年放置すれば、歯牙の開口部に仮に詰めた詰め物と歯との狭い隙間(リーケージ)から細菌が侵入して歯根の歯質(象牙質)に再感染して感染根管の状態になる(再感染・再発)可能性が高いといえます。
根管充填されていても、歯冠部から根尖方向へは細菌が通過できるような狭い隙間が生じます。歯冠部開口部に充填された充填物にも歯質との間に狭い隙間(リーケージ)が生じます。すなわち、口腔内の細菌はこのリーケージを介して歯質(象牙質)まで入り込み、根尖まで至り再度根尖病巣を作る可能性があります。
困ったことに、例え正しい歯内療法を行ったとしても、術後(術途中)に細菌の侵入があることはコロナルリーケージとして科学的根拠がある事実です。
多くの歯内療法を行って補綴治療をしなかった患者さんの歯ではコロナルリーケージによる問題が起きています。もちろん歯冠部の変色(黒ずみなど)でも簡単に理解できるはずです。
○術者と患者さんの責任は治療ルールを守ること:治療以前の社会常識
毎回説明はしていますが、なかなか補綴治療にお出でにならない方もいます。
皆さん個々に、時間的問題や治療費のご都合などがあると思います。理屈をご理解頂き、治療を検討して頂きたいと思います。 補綴物(被せる物)はいろいろ選択肢があります。お出で頂ければご説明致します。
都合が悪い時にはご予定をお話し頂ければと思います。
正しい治療をお受けになるために
一連の治療を完了させることは、私の責任でもありますが患者さんの治療を受けるルールを守るという責任でもあります。
困ることは、治療途中のままにした箇所がある初診患者さんは、私が時間をかけて再治療をしても、高い確率で途中で来なくなるという傾向があります。
ですから、そういった治療途中で来なくなる患者さんには、必ず通う意志を確認しています。
アポイントを取って連絡がない様な患者さんは社会人としてイイ加減で問題がありますから、当院では貴重な時間を無駄にするためお断り致しています。最低限の社会常識がないというのは、歯科治療以前の問題です。 良い治療のためにはどうかご協力下さい。
とにかく、不十分な治療で放置された状態の患者さんに再治療をする時にはその歯が根管充填されているケースでは、既に充填されている根管充填材を時間をかけて除去し再度感染感染根管治療をし直す必要があります(除去に1時間以上かかることもあります)。
当然、再治療には時間もそれ相応のお金もかかります。ココで注意すべきことは、
根管充填されたまま放置されていた歯に歯冠修復物を被せる時には、例えレントゲン写真上では根尖に病巣(黒い部分)が認められなくとも、上述のようなコロナルリーケージで細菌再感染の可能性が高いため多くの場合は再根菅治療する必要があります。
○正しい歯科医院選択と患者さんの通院ルールが正しく行われてこそ、良い歯科治療は生まれます。
こういった科学的社会常識的理屈が解らない患者さんも多いことと、一方では歯科医師側にも不勉強でいい加減な先生も多い現状もあります。
よって、巷には補綴物(冠など)にお金をかけた補綴治療でも歯内療法的な問題を生じる不良治療が多く存在してしまいます。
こういった困った状況を知って患者さんにはせめて受診姿勢をよく考えてもらいたいと思います。そして、いい加減な歯科医院は危険ですから、通わないようにして下さい。毎度強調していることですが、このブログは歯科医原性疾患に騙されないための基礎知識と思って下さい。