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2018年10月 4日

  


  日頃、私は他院で行われた歯科治療を治療し直ししていますが、それ等の多くは自費治療で行っています。

私のオフィスに通院している方は解ると思いますが電話で治療費等の問い合わせをされる患者さんに「自費治療になるのは何故か」と問われた場合には、電話でそういった自費治療の根拠を説明する事がなかなか出来ないので,日常的に我々はスタッフ共々困っていました。この記事を書かせて頂いたのは、そういった問い合わせに補完する目的です.

そもそも、歯科治療は、保険であろうと自費治療であろうと治療内容に見合った報酬(対価)を頂けることが最も健全な状態だと我々臨床家は考えています。

ところで、日本には多くの治療が保険適応可能な良い健康保険制度があるために、患者さんには良心的な制度設計された国です。米国に住んでいた方の話を聞いたら、歯科治療の治療費が日本から観れば法外と言えるくらい高額なことに歯科医師の私でさえも驚きます。
智歯(親知らず)を1本抜いただけで、10万円以上です。奥歯の根管治療を1本(3根管)するだけで大学病院の歯内療法科でも30万円程です。これが国民健康保険制度が整備されていない米国での現実です.

ところで、日本では国民が加入する健康保険は加入者が払った財源で成り立っています。よって、限られたその財源から診療報酬が支払われている事を前提に考えて下さい。

そういった保険制度では一度金属などの補綴物を口腔内に装着したものは、壊れない限り一生患者さんに使用してもらう事が前提で設定された制度です。

昨今は歯科医がまだ使用に耐える既存のインレーやクラウンを保険請求額を増やす目的で根拠無く除去して保険請求で治療し直す傾向が頻繁に散見されます。

こういった根拠の無い保険治療を利用した保険請求額を増やす目的で作り替え&治療し直しする歯科医師が全国的に無批判に増え始めているので、ただでさえ保険の財源が少ない状況に追い打ちを掛け財源の枯渇を早めている状況です。 確かに患者から観れば、保険で全て治せて当たり前と思うでしょうが。実際には保険治療された歯は一生のうちには過半数の歯を治療し直すこととなっているのが現実です。保険給付額が倍消費されます。これでは保険財源がパンクします。


監督官庁では、歯科医院過剰化によって意図的に行われている保険請求額を増加させる目的の過剰な治療行為に警告を発し始めています。目に余るこういった根拠無き傾向診療は、歯科医師にペナルティーとして返ってくることがあります(一部で問題化しています)。


私が歯科医師免許を取り、保険医になった際の保険講習会で社保庁の技官が説明した事に「貴重な財源を減らすような診療を故意に行うことは止めてもらいたい」といった内容がありました 。  
今まさに表面化している歯科界の問題は30年前から危惧されていたことです。


例えば、保険の金属補綴物(インレーなど)を除去して治療し直す場合には、限りある保険財源を無駄にしないためにも治療し直しは自費治療で行ってもらいたいと、暗に社会保険庁から説明されていました。

実際に保険の金属インレーを除去してコンポジットレジンに治療し直す場合のことを考えると以下のように手間がかかる治療過程が必要です(実際のステップです)。

すなわち.このような治療の手間や技術を対価として治療費を計算すれば比較的高い診療報酬として計算されます。よって、それが保険で支払われるのには無理と言えます(必然的に自費治療となります)。


保険制度では、口腔内の既存の補綴物などの治療をし直す事に保険財源から報酬が支払われる前提で制度設計されてはいません。

言い換えると元々治療し直しは自費負担でおこない保険制度は使えないことが前提だったわけです。


ましてや。昨今多い「金属が奥歯に見えるのが嫌だから金属ではない白い歯にして欲しい」 といった患者の主張は、単なる患者の気まぐれに他ならず、元々保険財源から支払われた修復物をドブに捨てるように除去されることを意味しています。⇒保険財源の無駄遣いです。

よって、保険治療算定では治療し直しが出来ないのはお解り頂けると思います。


例えば・金属インレーの治療し直しの対価は:  

  最近では接着性が強いセメントで合着したインレーの除去には削り取り除去するのにも30分程度も時間を費やすこともあります。思いの他インレー除去に長時間の手間と技術が必要な事があります。

また、除去後は取り残された窩底(窩洞の底の部分)部の感染象牙質などの丁寧な除去、特にう蝕検知液を使い丁寧にエキスカベーターで除去してゆくのにはかなり時間を要します。


また歯髄に対する影響を軽減するために水酸化Ca製剤等で歯髄神経組織を保存出来るようにした上で適切な接着性ボンディング処理を施し数回に分けて(積層充填で)コンポジットレジンを適切に硬化収縮を最少限抑える様にコンポジットレジンを充填し光照射を行い精度高く充填物を硬化させて完了します。


また、コンポジットレジン充填では複雑窩洞(隣在歯と詰め物が接する場合・写真参照)では更にマトリックス(隔壁)等による配慮が必要で隣在歯とコンタクトさせる適切なコンタクト付与には熟練した技術が必要です。


このように金属インレーを除去してコンポジットレジンへ治療し直すには、1本で1時間以上を費す事も多いと思います。しかし、こういった適正な治療を日常的に行っていない先生には同業者でも、こういった話は通じないと思います。概ね画像を参照して頂ければ、患者の皆さんもステップワイズの治療過程の手間がお解り頂けると思います。


matrix.jpg

治療し直し.jpg


インレーなど充填物除去直後の画像がここにはありませんが、かなりの感染歯質が残っていました。
その除去に相当時間を要しましたが,それ等を除去後に更にう蝕検知液で染色し残ったものを染色しましそれを更に除去しました(3,2)。
  5,6では、隣在歯との間にマトリックス(隔壁用の薄い金属板)を使用しています.この方法を知らない臨床家が未だに多いので、このような治療を歯科医院で拒否される患者さんも多いようです。

上のような1、2時間の徹底的な治療過程を手間と技術を考慮して対価として当オフィスでは原則的に3〜4万円程の治療価値と考えています.また自費治療費(状況に応じて治療費には幅があります)の詳細は診療時にお尋ね下さい。

すなわち,こういった我々臨床家が想定する対価としての治療費は少ない保険財源からは支払われることが不可能(保険対象外)です。

すなわち、対価としての治療費は必然的に患者さんから自費で頂くことになります。


治療の種類や材料、難易度によって自費治療には幅があります。診療の際にお尋ね下さい。
治療し直しは、初めて着手する治療よりも難易度が高く手間を要する特性をご理解いただき治療にご協力頂けるように、御願い致します。


特に金属インレーの下に細菌が入り込んだ歯質(感染歯質)を放置している方は本当に多く、最近はその危険な事実に患者さんが気が付き始めています。
このように治療し直しのニーズが昨今徐々に増え始めています。

この記事をお読みの皆さんは治療し直しには、キチンと感染歯質を上のような過程を割愛しないで確実に除去して治療ししてくれる良心的で技量が高い歯科医院に治療し直しを依頼して下さい。

*当オフィスでは、記事のような治療し直しではない通常の保険適応治療は、保険治療で行っています。特に初めて治療を受ける歯の虫歯や根管治療は、是非とも我々の保険治療で良い治療をお受け下さい。ラバーダム防湿法も使わない危険な巷の治療を受けないで、当院へお任せ下さい。

治療のご用命は麴町アベニューデンタルオフィスお問い合わせ下さい。

 なお、当オフィスは電話予約制です。ネットやメールでは予約を承っておりませんので、ご了承下さい。


























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麹町アベニューデンタルオフィス 麹町アベニューデンタルオフィス 院長 戸村真一

麹町アベニューデンタルオフィス
院長 戸村真一

こんにちは、麹町アベニューデンタルオフィス院長 戸村 真一です。

街の歯科医院へ行くと感じる嫌な感覚を皆様が受けないような雰囲気にしました。 スカンジナビアン調に私自らがエントランスから室内の隅々に至るまでデザインし、 患者さんがリラックスできる清潔で清々しいセンス溢れる空間をご用意しました。

 巷の歯科治療の嫌な記憶を思い出すことのない快適な環境でお持ちしております。気持ちよく治療をお受け下さい。

日本の医療機関のホスピタリティーは低くセンスが感じられないのが現状です。 当院の室内環境は、私の診療哲学の現れです。 また、私のオフィスでは正しく丁寧に本当の歯科治療を致します。 正に、日本の酷い歯科医療のアンチテーゼを具現したのが私のオフィスです。