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2018年9月21日

    

  ○最近流行の社会病理か:


  過去30年間には、いなかったようなタイプの患者さんがこの数年増えています.
以前は余りいなかった 歯を削らないで欲しいと強く希望する患者さんがこの数年で異常に増えています。
こういったことを訴えるのは概ね女性患者が多かったのですが、先日の患者さんは現役男性サラリーマンでした。

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上顎左側側切歯(2番)に近心隣接面に既に軟化象牙質が自然崩壊したう窩(空洞になっています)があり違和感を感じるそうです。
下顎右側第一大臼歯(6番)は咬合面裂溝部は以前コンポジットレジンで充填されています。
またその後ろの第二大臼歯(7番)は裂溝部に放置されたう窩があります。
また上顎右側第一大臼歯(6番)は頬側面に茶褐色の大きな感染歯質を露出した状態でう蝕が放置されています。患者の言では右側は噛んだ際に違和感や痛みを感じるそうです。

*上に列記したようなう蝕はレントゲン画像上では2番のう蝕以外は、殆ど確認が出来ません。


    この患者さんは、ハッキリとう蝕治療を早急に終えることが必要です。

この患者さんは歯を削りたくないと強く希望していますが、う蝕治療では全く歯質を形成しないでは治療は出来ません。

しかし、我々は巷の金属インレーで雑にう蝕治療する歯科医院とは異なり、細菌が入り込んでいる感染歯質のみ選択的に除去して健全歯質は可能な限り保存する ミニマルインターベンション(MI)の概念に則り 歯の削除や形成は最少限に抑えて、出来るだけ多くの健全歯質を保存する姿勢で治療している事を丁寧に説明しました。


そういった説明を聞いても患者さんは、まだ我々のMIに則るう蝕治療をうけるのも勇気が要るようで、「よく考えてから後日、決心がついたら来院する」と言い残して、この日の診療を終えました。

また、次のような勘違い↓をした患者さんもいました。


最近、インレーが外れた患者さんに窩洞内に残った多量の軟化象牙質を丁寧に歯髄間際まで手用エキスカベーターで徹底的に除去していたら、「タービンで削らないで雑だ・時間がかかるなど」と文句を言った患者さんがいましたが、こういった世界標準の丁寧なエキスカベータを使用した歯科治療に慣れていないので我々が行う徹底した治療を 不適切な治療だと勘違いする方もいるようです。たぶん巷の歯科医院では手用エキスカベータで徹底的に行うう蝕治療を殆ど行っていないので、タービンで雑に削るだけの治療に慣れてそれだけが正しい治療だと認識を誤っているようです。 皆さんは大人の正しい判断力を持って自分のためになる正しい認識を持って下さい。


○大人の幼稚化の流布で日本社会は?:

そもそも、いい歳の大の大人が、「注射が嫌だ、歯は削るな」 などと子供じみた事を言うこと自体、かなり子供じみたことで異常だと思います。こういった常識的理屈が理解出来ない大人が、どうして会社で仕事を出来るのか、むしろそちらの方が不可解です。最近はこのような"大人の幼稚化"が日本社会に流布している状況を私は非常に恐ろしく思っています。


この患者さんのように情報過多のネット社会で、自分が認識不足で勘違いしたまま歯は全く削らないで治療すべきだと信じて、そういった誤った認識であっても自分の意向に合致した歯科治療をしてくれる歯科医院を捜し回って自分が勝手に思い描く理想的治療を求めてさ迷っていつまでも青い鳥に巡り会えないで(=ドクターショッピング)簡単な歯科治療さえ終えられないでいるのでしょう。

最近、カウンセリングに来院される方の過半数が,程度の差こそあれ大人の理屈が認識出来ない類の気の毒な方達です。


 こういった患者さんは、歯科医院で治せないタイプの精神的領域や性格にこそ非常に難治な問題を抱えている人達です。

院内で我々がたかだか30分ほど説明しても長期にわたって勘違いした思い込みの誤りは簡単には頭の中から一掃できません。 

これはカルト教団で洗脳された信者を現実の社会生活に復帰させることが困難だというのと同様だと私は考えています。ですからこういった青い鳥を探す様な患者の一部はカウンセリングは受けてもその後、治療に来院しません。

○ご来院下さい:

どうか、我々の科学的根拠と歯科の学問的常識に基づいた治療をブログ等で確認した上でご来院下さい。

我々麴町アベニューデンタルオフィスでは、先に書いたように簡単なう蝕治療を拒否するような子供じみたことがないように、無駄がない歯科治療を行うためにも分別ある大人の患者さんにお越し頂きたく存じます。以上.  院長




























2018年9月20日

  

  

  以前もブログ記事に書いたように、根管治療後の再発が最近再び顕著になってきました。
こういった症状の流行はなぜか短期間に沢山観られることが多いのは、疾患の発症が統計学的に有名なポアソン分布に基づく発症の特徴といえます。

歯科疾患の再発は,ほぼ不完全な治療に因るところが大きく、病巣局所に原因因子の細菌や根管治療なら根管の清掃不良により歯髄由来の変性タンパク質を放置した事が原因の可能性は大です。いずれにせよ、歯科医師が患者の治療を不完全なまま終了させた医原性疾患と言える可能性も大きいと言えます。もちろん,術者には責任はあっても、患者さんには全く責任はありません。

  このように歯科治療の再発は病巣だった箇所の局所に原因が放置されて残っているから生じますが、患者の免疫力など抵抗力が低下していることが再発発症の前提には大きく関与しています。
最近では麻疹(はしか)が日本国内で流行しはじめているのも、国民が概ね抵抗力が低下している証しだと言えます。またこういった感染症が流行する背景の抵抗力低下は、同時に歯科疾患の再発も起こし易い状況と言えます。

患者さんは、より完全な歯科治療を受ける必要性があることは言うに及ばず.たとえば,歯科治療の中で最もセンシティブな根管治療の良否が、再発リスクを左右します。例えば,以下のレントゲン画像では、一応は根管充填されてはいても、根尖部3mmは根充材が入っていずいわゆる死腔(根充材が充填されていない空の状態の根管)状態で、しかも歯冠開口部から根尖に向っては根管充填材が殆ど充填されていない、空に近い空間を形成して、いわゆる根冠開口部から根尖に向けて細菌が自由に移動できる大きすぎる程の通路が残されて、呆れ返るようなコロナルリーケージが形成されています。口腔内細菌がいつでも自由に根尖へ移動できる状態を放置して、根尖病巣の治癒どころか、根尖病巣を成長させ拡大をさせています(=病巣治癒と真逆です)。

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この例とは逆に私が他院から来院した患者の前歯部根管治療の治療し直しと補綴治療をし直した例を参照すれば,根管清掃を適切に行い正しく緊密に根管充填すれば根尖病巣は縮小治癒して消失する事がご理解いただけると思います(=典型的な良い根管充填の状態とはこのようなものです・参照して下さい)。

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上の2枚のレントゲンに見える根尖病巣は各々、下の2枚のレントゲン写真では治癒し消失・治癒しています. 根管治療し直しにより適切に治癒した例と考え下さい。


先日、他院で歯周病治療のトンネリング形成の外科的治療を受けても歯肉の腫脹・排膿が治らないので来院された方のブログ記事を書きましたが 以下の画像のように、根尖病巣があるために歯肉腫脹と排膿を起こしています(歯周病に因る問題ではなく根尖病巣がある事が問題です)。

トンネル1-1.jpg

根管充填は一応されていますが、根尖部3mmほどの根管の清掃が成されないまま放置されています。 ⇒ 根尖部近くの根管清掃は、根尖まで貫通させないで根管清掃されていないようです。⇒根尖から3mmほどの根管腔に残る細菌や死んだ歯髄の変性タンパク質が根尖から出て⇒体内ではこれ等は抗原として白血球他、免疫を担当する細胞に認識されて根尖病巣を作ります。


これは、術者が根尖に近い数mmの根管を根尖まで拡大して充分に根管清掃する基本手技を怠ってしまった事が原因だろうと思います.
我々は、こういった根管が狭窄や閉塞に近い状態になっていることを "根管が開かないと表現しますが、このように根管が"開かない"ままに放置して終わった不充分な治療によく臨床では遭遇します。
短時間診療体制の歯科医院では、通常10分、15分で根管治療している医院の場合には開かない根管を更に10分以上も細いファイルで丁寧に開けてゆく歯科治療を無駄な努力と思うのかも知れません。⇒こういったところに歯科医院の誠実さの無さが現れます。(誠実な歯科医院を選びましょう!)

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上のイラストのように根尖まで根管治療し緊密に根充した後 支台築造を適切に行えば及第点だったはずです。

私は、開かない根管を放置すれば、後で根尖病巣を形成することが解っているので,1根管に30分程度の努力は通常当たり前と考えています。これ等は術者の能力と努力に依存する治療結果なので、技量が無い先生ほど空かない根管を放置して医原性疾患を作る確率が高くなると思います。
>こういった開かない根管を放置する歯科医は技量と誠実さが無いダメ先生と換言できます。

よく根管治療し直しが余りに時間が掛かり過ぎて儲けにならないということを同業者から聞きますが、そういった治療し直しは対価としての自費診療にして、患者へより良い治療を提供する事がむしろ真っ当な歯科医療の誠実なカタチだと私は思います。
よって私は手間や技術が必要な治療し直しは原則的に自費治療で行っています。

治療費を充分頂かないから医原性疾患を作ることになるような実態は、患者目線では迷惑でしかありません。
多くの同業者にも対価としての治療費を請求できるだけの技量を持てるように臨床手技をより研ぎ澄ましてもらいたいと一歯科医師として私は願っています。

患者さんへ一言:

 根尖病巣の再発が多発するのは、多くはダメ歯科医の不良な治療が原因です。
  臨床例を提示して解説しているような実際の臨床での誠実な姿勢が理解出来る歯科医や歯科医院を選択して受診して下さい。

根管治療でラバーダム防湿法さえも使用しない危険な歯科医院の治療は全く予後の保証が無いだけでなく、医療事故さえも心配なので絶対に受診しないようにしましょう。

我々のオフィスへの電話予約はこちらから。






















2018年9月15日

  

先日来院された方のパノラマX線画像です。

この頃多い殆ど適切で長持ちしそうな治療が存在しない口腔内の患者さんです。
この方は,3回ほどカウンセリングしましたが、まだ私の方針には説明が要りそうです。

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これは、左下顎大臼歯ですが、大きなコア状の部分と咬合面を含む歯冠部が一体型になっているようです(一見、外観上はアンレーやクラウンに見えます)。すなわちこれは歯質へのストレス過多で悪名高い継続歯と同様です。

更に根管は根管充填されていないままです.たぶん根管が根尖付近1/2で見えないので根管治療を全くしていなかったと想像出来ます(根管が汚染物質のまま放置されている)。とにかく現時点で根尖病巣が出来ています.


一般的には根管治療のし直しをすべきと思いますが、大きな金属の塊であるコア状の金属を除去出来るか否かが問題です。

更に、除去できたとしても残存歯質が破折するリスクを考慮すべきです。歯質が破折するば、歯自体を保存出来ませんから急発症状が出ていない現時点では触らないで観察すべきと思います。

再度根尖部に違和感が起きた時点で、抗生剤の投薬をする事にします。敢えて除去しないで予後観察する予定です。

根尖病巣があっても、症状が出ないままならば、予後観察状態にする方が無難な場合も多いと思います。

更に、下顎中切歯が2本とも根尖病巣がうっすら観察(画像ではボケています)されています。
違和感を感じた時期があったそうですが、根尖腫脹など急発は未だに起きていません。

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出来れば、根管に挿入されたコアを除去したいと思いますが、これも残存歯質への影響を考慮し直ぐに除去しないで予後観察して根尖病巣の発作の可能性が出た時点で投薬してから状況に応じて対処を選択する予定です。

特に下顎前歯部の無髄歯でコアが装着されている場合には、除去して歯根破折する可能性がある場合には、除去の可否を慎重に判断します。


私は下顎前歯は可能な限りコアを必要とする補綴処理は避けるようにしています。
その理由はコア装着時から歯冠へ内圧が掛かり過ぎて歯根破折を助長するからです。
下顎前歯は必ずしもコアを挿入しない方が良い場合もあります。

出来るだけ、下顎前歯のコアを使う歯冠補綴は行わないようにすることは、私の臨床経験からの重要な臨床上の方針です。 
 更に、下顎前歯部に限らず、歯根の大きさや巾に応じて可能な限り歯根内に圧を欠けないように破折リスクを与えないことを最優先に考慮します。

今回は上の3箇所の治療し直しを敢えてしないで、要観察としたわけです。

歯冠補綴物と根管にある金属コアなどを除去する事で歯根破折する事があれば、歯が保存出来なくなって治療したこと自体の意義がなくなるからです。


このように,コアの入った補綴物の治療し直しでは。敢えて積極的に除去しないで,状態を観察して模試異常があれば、投薬などにより対症療法を行う・妥協的な処置が選択されざるを得ない事も多いので知っておきましょう。 

すなわち、敢えて 治療し直ししない選択が妥当だと言えるケースが多い事は臨床家は沢山遭遇するケースです。


麴町アベニューデンタルオフィスでは、カウンセリングを行っています。電話予約して下さい。


 

 

 


 


 


 


 


 


 

 

 

 

 

2018年9月10日

  
  

米国で7年間無資格診療していたニセ歯科医が逮捕された。詳しくはこの記事をお読み下さい。

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  このニセ歯科医は、7年間も実際に自身が作ったクリニックで無資格診療をしていたそうですが、日本でも相当前からニセ歯科医による無資格診療のうわさは良く聞こえてきました。

ただ、日本では医院経営をする院長が無資格で長期間診療をすることはまず無理です。
そのかわり代診と言われる勤務医の若い先生は無資格であってもなかなか患者さんや監督官庁にも解りません。

これは医科のクリニックでも同様ですが、免許証をいちいち確認してから治療を受けるような事はありませんし、 白衣を着用すれば誰でも歯科医と思い込んでしまいます。

同様に、マンションやアパートのドアスコープで外を覗いてドアの前に青い横シマのシャツを着た人間が荷物を持って立っていれば、佐川急便の配達員だと思い込んでドアを開けてしまいます。
特に、若い独り暮らしの女性は要注意!

とにかく医院では資格の有無が解らない状態の白衣を着た人間の治療を受けているのが現実だということに、私は患者さん方に、時には疑問をもっと持ってもらうたいと思います。

○歯科大卒業でも国家試験に受からない人間が無資格診療するらしい

ところで,日本では歯科大を卒業した後、長年国家試験に合格できない人間がかなり沢山います。
時には卒業も出来ずに放校になって無資格のまま見よう見真似で治療行為をする人間さえいると噂されています。もちろん、治療されている患者は確かに治療してくれたものと信じ込んで全く疑いもしません。

国家試験に合格できなかった人間の多くは数年間は国家試験予備校に通っていますが、その後経済的理由から巷の歯科医院で無資格診療をする者が一部にいるらしいことはよく噂されています。
そういった場合には院長も事情を知りながら安い給与でそういったニセ歯科医を使っているのは想像に難くありません。ですから皆グルで無資格行為を容認して放置させ続けているのでしょう(=犯罪です)。

また院長なら医療機関の登録には免許証の照会も必要なことから虚偽の開業は日本では無理ですし、プロフィールを明かせば経歴詐称は歯科界が狭いという特異性から必ずバレますが、代診の勤務医なら,全く身元を明かさないで歯科医師のような顔をして歯科治療し続ける事は可能かも知れません(よって、代診の勤務医にニセ歯科医が多くなるのです)。

患者さんは、いちいち担当医に、何処の歯科大何年卒業で、近隣では何処の歯科医院に同級生ががいるのか聞くことは通常無いでしょうが、もし先生が嫌がるほど執拗に経歴を聞き出したら、ニセ歯科医は必ず経歴にボロが出てウソを通しきれません。

○歯科界では、歯科助手や歯科衛生士で無資格や資格外治療行為が一部にあり得ます
  
以前、スタッフ募集をした際に驚くような歯科助手や歯科衛生士がいたことを思い出します。

例えば、(公的資格が無い)歯科助手でありながら、歯周病治療のポケット内歯石除去=SRPを院長が自由にさせている医院があることを知りました(SRPは歯科医師と歯科衛生士しか行えません)。

「先生の医院ではどの程度まで助手にSRPさせてくれますか?」と聞いてきた歯科助手が数名いました。すなわち,一部の歯科医院では助手(無資格)に歯周ポケット内の麻酔下で行SRPまで平気でさせている実態が解ります。

また,歯科医衛生士に歯周外科中に、歯肉を剥離した後、続きの手術を歯科衛生士に行わせている医院もあるのです。実は意外に多くの歯科医院でこういったことは平然と行われている実態を実は私は前から知っていました。

 そんな恐ろしい歯科医院の中に、中央区でインプラントなど頻繁に行うかなり宣伝している歯科医院もあったので驚きました、その歯科医院の場合には歯科衛生士自らが、そんなトンデモ無い違法行為を当たり前のように悪びれもなく語っていたので院長から違法行為を当たり前のように洗脳されている実態があることに驚きました。

概して、そういった歯科医院ではスタッフ全員が常識のように院内システムとして資格外の違法な医療行為を行っているようなので更に驚愕します。

そいった処の院長の特徴は自信満々に医院の治療を過大に自慢する妙な性格が強いので素人の患者さんでも少し怪しいくらいに尊大で嫌味なほど自慢げな院長には気が付くと思います。 

院長の発言に無批判に洗脳されている患者さんは"技量がある歯科医師"だと逆に勘違いする事もあるので、受診した医院の素性で院長やスタッフの誠実でない側面に大きな違和感があれば懐疑的に受け止めた方がよいと思います。 

患者さんはいわゆる怪しい口コミサイト(当院も虚偽のコメントを書かれて迷惑しています)、書き込むと商品券がもらえるという妙なサイトがあるようですが、利益が得られない慈善事業のサイトは無いのでそのサイトはどういった利益構造で運営されているのか懐疑的に捉えるべきだと思います。そうすれば、サイトでのコメントを信用する事無しに悪意ある虚偽の書き込みも判断できます。 

すなわち、医療機関に関してミシュランはありません、怪しい利益構造で成り立っているサイトが多く存在します.そのような処を信用するのではなく知性を持って理性的に医院を選択するようにして下さい。

  知的常識や判断力を磨くことが大きな歯科治療の失敗を回避する秘訣です。

 治療のご用命は麹町アベニューデンタルオフィス までお電話予約して下さい
























2018年9月 4日

   

 
   先日,ある歯科医院でトンネリング処置をしてもらったが、芳しくないので診て欲しいという主訴でカウンセリングのために患者さんにご来院頂きました。

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レントゲン像では下顎右側第一大臼歯に根分岐部病変がある事が解りますが,二次元のレントゲン画像では、骨欠損が顕著な部位が確認出来るところは殆どありません。しかし全顎的プロ-ビングでは出血が顕著で、歯周病のコントロールが不充分だと解りました。ポケットは4mm程度の箇所が多いようで全顎的には中等度の歯周病です.歯肉縁下に歯石もあるようで,再度徹底した歯周病治療、すなわちスケーリング・ルートプレーニングSRP:ポケット内の手用キュレットによる機械的清掃)をすべきです.    

トンネリング箇所は、比較的最近オペしたようですが歯肉の腫脹と排膿を認めます(患者さんの不信感はこの部分です)。これは、歯周病由来ではない原因、すなわち根尖病巣(以下の画像参照)に由来する腫脹や排膿だと解りました。 

患者さんは担当医が、この部位のレントゲンを映さなかったので観ていなかったようで,根尖病巣があるのを初めて知ったと患者さんは語っていました。
根管治療や太い築造をしたのがこの担当医だったのか否かは解りませんが,これは定かではありませんがむしろ担当医はトンネリングの正当性が揺らぐので根尖病巣の存在を知られたくなかったのかも知れません。
とにかくこの部位の歯肉の症状は歯周病ではない根尖病巣が原因だと患者さんへ説明できました。


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○トンネリングとは:

トンネリング:大臼歯部の歯根と歯根の間(分岐部)に出来る細菌が増殖し得る歯槽骨が破壊されたレントゲン上では暗く写る空間を根分岐部病変と呼びますが,この部分を歯肉縁下に放置すれば、そのまま細菌の温床となり歯周病を助長することになるため、この根分岐部を清掃可能な清掃可能域にすることが是非必要で歯間ブラシで清掃可能な形状にすることが、すなわちトンネリングです. 

歯周病治療ではこのような分岐部の解決方法がキーポイントになります。 正に歯周病治療の要とは臼歯部の根分岐部病変を克服する事です。

  ・参照にして下さい;
以前私が行った根分岐部処置法*です。これは,ほんの一例です。

トンネリングは大臼歯の根分岐部の入り口を歯肉縁上に出す事で、ここへ患者さんが歯間ブラシを挿入して清掃出来るように歯周外科処置を伴って物理的に根分岐部を丁度トンネル状に形成することをトンネリング(トンネル形成)と呼んでいます。

この症例では歯髄神経が抜髄された無髄歯にトンネル形成していますが、通常は歯髄神経が活きている有髄歯に行う分岐部処置法の一つです。

大臼歯の歯根の間が充分に大きな角度で開いている場合がトンネリングの適応症になります。 しかし最近はスウェーデンの歯周病専医は分岐部が根面う蝕になり易いので。トンネリング自体余り行わなくなりました。フッ素など使用しても、分岐部でのう蝕コントロールは難しいので気を付けるべきです。

また無髄歯の場合にはトンネリングではなく近心と遠心の2根を各々小臼歯のように分けてルートセパレーション することが多いと思います。

下顎は2根ですが、上顎大臼歯は3根なので、その内の1,2根を除去して清掃し易くする時もあります(前記リンク参照*)。

いずれにしても分岐部の処置は、歯周外科を伴う処置で多くは歯槽骨の修正や一部削除を伴うことが通常です。

余談ですが、トンネリング部位は、オペ時に歯間ブラシのような塊をトンネル内に挿入したまま、オペ後はペリオドンタルパックでカバーして数日間の初期の治癒を持ちます。
今回もそのような手術をしたのでしょうが、歯肉下の下地作りとしての骨整形も併せて適切に出来ていないと、直ぐにトンネルが塞がって閉じてしまいます。

またこの手術の成功は術者の見識や技量に依存します。 ちなみに舌側からの外科的なアプローチをしないで行われたようだと患者さんは言及していました(素人の患者さんの言は定かではありません)。

この症例の今後必要な処置は、全顎の再歯周病治療を徹底して行うこと.・口腔清掃の指導強化をすること・その上でより良い歯周病治療と管理を継続すべきでしょう。

そして下顎右側第一大臼歯は、太い支台築造が成されているので、再根管治療は不可能だと思います。高い確率でこの歯は抜歯になると思います。

抜歯後には、従来型の局部床義歯を装着できますが,今まで
治療した患者さんでは殆どが、片側大臼歯部(1,2歯)の局部床義歯は装着してくれていない場合が殆どで、やはり余り装着感が良くないようでしたが、もし同部位をそのままにしていても上顎の歯が挺出しても下顎は前方に運動するので干渉は生じません。よって、患者さんが気にしないのなら義歯やインプラントで無理に噛み合うように補綴しなくても良いと思います。  ・・・  こういった説明を患者さんにしました。

8020運動も第二小臼歯まで残すことを目標とした運動です。下顎右側大臼歯はなくても第二小臼歯まで右側では上下で咬合できるので一応及第だろうと説明しました。 


この患者さんは、カウンセリング以来来院はしていませんが、来院していただければ、暫間的には第一大臼歯部の排膿切開と抗生物質の投与で症状を抑えられます。

一応、根尖病巣は根治処置はできないので、最後は抜歯すべきだと思います。近い将来,抜歯が決意できた際に抜歯することでよいと思います。しかし口腔内全体の歯周病治療も徹底すれば,現在残存する歯の殆どは末永く保存出来ると思います。 そういった良い見込みがあるので,コノ患者さんには是非とも治療を続けて頂きたいとこころから薦めたいと思います。






























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麹町アベニューデンタルオフィス 麹町アベニューデンタルオフィス 院長 戸村真一

麹町アベニューデンタルオフィス
院長 戸村真一

こんにちは、麹町アベニューデンタルオフィス院長 戸村 真一です。

街の歯科医院へ行くと感じる嫌な感覚を皆様が受けないような雰囲気にしました。 スカンジナビアン調に私自らがエントランスから室内の隅々に至るまでデザインし、 患者さんがリラックスできる清潔で清々しいセンス溢れる空間をご用意しました。

 巷の歯科治療の嫌な記憶を思い出すことのない快適な環境でお持ちしております。気持ちよく治療をお受け下さい。

日本の医療機関のホスピタリティーは低くセンスが感じられないのが現状です。 当院の室内環境は、私の診療哲学の現れです。 また、私のオフィスでは正しく丁寧に本当の歯科治療を致します。 正に、日本の酷い歯科医療のアンチテーゼを具現したのが私のオフィスです。