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« 上顎前歯前突で下顎大臼歯部欠損の患者に全顎補綴を治療し直した一症例 | メイン | 上顎前歯部の審美障害,不良補綴物の治療し直しと上顎に局部床義歯を装着した一症例 »

2018年7月30日


    

   先日、またドックベストセメント で治療を受けて具合が悪いので治療し直して欲しいとの主訴で患者さんが来院されました。


最近は患者自らが歯科材料や治療方法を指定して来院するケースが増えています。
そういった例としては最近では ドックベストセメント3MiXを使用して治療して欲しいといったものが多いように思います。
すなわちこれ等は、インターネットで歯科医や歯科業者が紹介しているので最新の良い治療方法や特効薬だと学問的知識が無い患者さんは勘違いするからでしょう。

3MiXーmp法は科学的根拠が曖昧で薬剤の使用方法や既製薬剤本来の適応症を外れる調合した事で自家製剤へ変化させる故に薬事法に觝触する可能性があり、う蝕治療や歯内療法の治療概念を勘違いした無知な臨床医に乱用されているいかがわしいものになっているようです。私も以前から他院から歯痛再発で転院してくる典型的な再発ケースとして呆れ返っていましたが,特に3MiX-mp法は各地歯科医師会でもその使用は控えるように通告をしているケースもある曰く付きのモノでした。

   最近では素人の患者さんでもネット検索で"3ミックス・詐欺"というキーワードで検索するケースが増えていることからも、患者さんにもかなり3MiX-mp法の乱用で再発など問題が生じていることは広く認識され始めている事が解ります。

一方で,  ドックベストセメント  も同様に素人の患者さんにう蝕治療に使用する事が有名になり始めたらしく"ドックベストセメント"をキーワードに入れて検索する方が増えていることが我々のブログや医院webのアクセス解析(google analytics)でも明瞭にわかります。

ドックベストセメントの3mIxとの違いは、3MiX-mp方が3MiXと呼ばれる3種の抗生物質を乳鉢等で崩して利用する自家製剤を用いた方法論であるのに対して、ドックベストセメントでは欧米製の既製薬剤が製品化されていることです。日本国内では厚労省未認可薬剤であるため、保険診療では使用できないために歯科医師が個人的責任の下に使用すれば使用は可能ですが、必然的に自費治療になります。

実は臨床家はこの点でこの薬なら合法的に自費治療になるため、このセメントの使用をこれ幸いだと喜んで安易に使用する訳です。
このセメントなら自費でしか治療出来ないう蝕治療として小銭稼ぎになると無知な臨床家が訳もわからず、誤った使用方法を行えば患者に医原性疾患を与えてしまう訳です。

すなわち当院へドックベストセメントを利用した治療で問題が生じ治療し直しを希望し来院される患者さんの症例では前医がう蝕治療の常識を無視したにもかかわらず 「ドックベストセメントを利用したのでう蝕治療は完璧だ」と歯科医で有りながら勘違いして使用されたと思われる非常識なう蝕治療ばかりでした。

私はこの薬="ドックベストセメント"自体は、正しい使用方法に従えば、効果がある薬剤だと想像しています。しかし、使用した歯科医が説明書の使用方法を無視して、余りにう蝕治療の常識をも無視している点を馬鹿げていて危険過ぎると警告したいと思います。


問題が生じた我々のオフィスの患者さんのケースではう蝕病巣の感染歯質(細菌に侵され変性した軟化象牙質)を沢山残してドックベストセメントが使用されていました。 
具体的には、患者さんのこのセメントが使用された部位にはう蝕検知液で真っ赤に染まる感染歯質が沢山残っていました。

また、当院で感染歯質を徹底的に除去した結果、細菌に侵されていないう蝕検知液に全く染まらない健全な象牙質が明確に歯髄との間に充分な厚みが残っていたので通法通り、コンポジットレジンを充填して治療を終え完了できました。

 

今回の患者さんの臨床写真は撮影しなかったので、ここでは以前来院した臨床応用するには問題がある3MIXで治療された患者さんの症例で治療の誤りについて簡単に説明します。

この画像は、麹町周辺の歯科医院で3MiXでう蝕治療されたケースですが疼痛は感じ無かったそうですが、充填物が外れ来院されました。画像の通り真っ黒な窩洞でしたが、セメントとう蝕検知液に赤く染まる感染歯質を除去したところ綺麗な健全象牙質が残っていました。
すなわち,元々感染歯質を除去すれば全く妙な厚労省未認可の3MiXのような薬剤を使用する必要はなかったと思われます。

 これが厚労省未認可の3MiXやドックベストセメントを使用した誤ったう蝕治療の典型例です。

3MiX .jpg

 

こういった国内未認可薬剤を使用したう蝕治療の失敗で来院される患者さんの殆どで、う蝕病巣から軟化象牙質など感染歯質を徹底的に除去すれば、驚くことに全くドックベストセメントや3MiXなど余計な薬剤を使用しないで従来法でう蝕治療出来るものばかりです(画像参照のこと)。 
これを使う歯科医はみな感染歯質を丁寧に除去するう蝕治療の基本操作を日常的に全く行っていないようです。よって再発するような状態でこういった薬剤を使ってしまうのでしょう。つまりこういった歯科医は薬剤を安易に過信するほどに学問を理解していないような極めて不見識な臨床家だと言えます。 
普段行っている不見識で誤った基本的治療方法は、ドックベストセメントのような最新の療法だと考える自費治療でも繰り返されるようです。

 日本は、教科書に載っている基本的う蝕治療法や臨床手技を日常的に臨床家が殆ど行っていない先生が多い酷い三流国です。 


すなわち歯科大で若い歯科医や学生にう蝕治療のイロハを徹底して教えることさえしていない日本の歯科教育は全く先進国レベルとは言えません。
海外の教授陣が来日した際に悟られて最も恥ずかしいことは、日本ではう蝕治療さえ歯科医が適切に行っていない歯科界の実情を知られてしまう事です。


コラーゲン主体の有機質である象牙質は細菌が感染すると変性します。平たく言えば腐ります。そう言って腐った組織(軟化象牙質)はカルシウムやミネラルを補給しても健全歯質へは再生しません。

ですから 感染歯質はう蝕治療では全て除去すべきです。  
こういった学問的な初歩的常識すら解らない歯科医は患者に医原性疾患という傷害を与え続けます。
そして再発してまた次のう蝕治療さえ出来ない他の歯科医院へ延々と渡り歩く事になります。
患者さんにはこの実態を知って頂き,上から5%程度の見識ある歯科臨床医を選んで受診してもらいたいと心から私は願っています。


日本では臨床家の乱用で問題が生じているこのドックベストセメントですが、米国の薬事法や管轄官庁(ADA)の審査をパスして一応は適切な条件や適応症で正しい使用方法なら臨床応用できる科学的根拠が保障されているはずの薬剤です。

ただ、私はドックベストセメントの本当の適応症は個人的にはほぼ無いと思うので、当院での臨床では一切これを使う事はありません。

たぶん、露髄寸前の歯髄の髄角まで皮一枚の至近距離に窩底部があるような例では適応症になるのかも知れません。
 しかし従来まで使われてきたカルシウム製剤やDycal(ダイカル)等でも二次象牙質が形成されることは科学的に証明されているために特にドックベストセメントを購入して利用する特段の利点はほぼ無いと考えています。


私自身は歯髄に近接した際には、感染歯質を徹底して除去しているのでダイカルや水酸化カルシウム系パルプキャッピング(覆髄剤)で今まで問題は特に生じていません。一部露髄が生じた際には
スーパーボンド(4-meta)や樹脂系セメントで処理することもあります。

若い歯科医師には、エキスカベーターを使用して感染歯質を徹底的に除去してう蝕治療する世界標準の常識を学んでもらう必要があります。毎日来院する保険の金属インレーが外れた患者の窩洞には感染歯質が残っているのものが8割以上です。
こういったことで日本の臨床医の大多数はう蝕治療が殆ど出来ないといって間違い有りません。



  このセメントのように米国のADA診査を得た本来なら科学的根拠のある立派な薬剤でも、利用する末端の歯科医が誤用しては全く意味を成しませんし、むしろ先日の患者さんのように医原性疾患を与えて傷害を患者に被らせる方法論になり得ます。 

すなわち使用する歯科医が不見識ならば患者に迷惑や傷害を与えてしまいます。
そしてそういったケースでは適切に歯科医が治療し直ししないで放置すれば歯髄炎や感染根管を形成し障害(医原性疾患)が生ます。もちろん、歯髄保存出来ないケースでは抜髄する事になるでしょう。

先日来院された患者さんはう蝕治療で抜髄をされたくないのでドックベストセメントを使用すれば深いう蝕でも歯髄を保存する事が出来ると思い込んで某歯科院でその療法を受けたとのことです。しかし実際には歯髄炎になり歯髄を失いそうな状況でした。

この患者さんと同様に不見識な歯科医師の恐ろしい医原性疾患のリスクを全く認識していない患者さんが世の中には多く日常的に無知な臨床家に騙され続けているのでしょう。

私が警告したいことは、街の臨床家の一部は削らない・痛くない・神経を保存出来る・虫歯の組織が再生する といったい怪しいフレーズを羅列する安易なキャッチフレーズで無知な怪しい治療をして自費治療費をとって結果的に患者を騙しているのです。

安易なフレーズに患者さんが騙され易いことを我々臨床家は1番よく心得ているのでまともな同業者が観れば笑えるような宣伝文句を狡猾に利用しているのです。

私はこういった倫理なき不見識な臨床家に呆れています。こんな先生達に騙されてはいけません!

○私のブログの記事を参照して下さい。:

  ・このような深いう蝕でも抜髄しないで歯髄を保存して治療できます

   ・3MiX-mp法で感染歯質を残して治療する無知な歯科医にご用心


  ・余り大きくないう蝕にはコンポジットレジンで歯質色に綺麗に治療出来ます. 


  *色々と院長ブログや当院webには詳しい解説をしていますので宜しければお読み下さい。
   ドックベストセメントの治療し直しに関する臨床写真は撮影していませんが、以上のう蝕治療の臨床写真でも同様に理解出来ますので皆さんの歯の感染歯質の取り残しを確認して下さい。






○当院へお越し下さい:

  当オフィス麴町アベニューデンタルオフィスでは広く首都圏はもとより新幹線で遠方より来院される方も多く、治療し直しを沢山お受けした実績が有ります。電話予約制です

う蝕治療なら即日治療完了することも可能で、悩んでいた不快な歯も遠くから来院されても即日治療完了する場合もあるため、そういった場合には大きなメリットがあると思います。 
*う蝕の状態により数回の通院を要しますので予めご了承下さい(診察後に解る事で、電話では解りません)。

歯科治療は通院回数が掛かる治療も沢山あります。受診頂いて診察して初めて治療の概略は解ります。ご来院頂きご相談して治療を完了出来るように大人として治療にご協力頂けるようお願いしています.必ず治療努力は実りがあります。
以上、宜しく歯科治療の特性をご理解下さるよう御願い致します。

また、治療の説明や相談だけを別個に時間を掛けて行うカウンセリングも電話予約で行っています。どうぞご利用下さい。





 
















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麹町アベニューデンタルオフィス 麹町アベニューデンタルオフィス 院長 戸村真一

麹町アベニューデンタルオフィス
院長 戸村真一

こんにちは、麹町アベニューデンタルオフィス院長 戸村 真一です。

街の歯科医院へ行くと感じる嫌な感覚を皆様が受けないような雰囲気にしました。 スカンジナビアン調に私自らがエントランスから室内の隅々に至るまでデザインし、 患者さんがリラックスできる清潔で清々しいセンス溢れる空間をご用意しました。

 巷の歯科治療の嫌な記憶を思い出すことのない快適な環境でお持ちしております。気持ちよく治療をお受け下さい。

日本の医療機関のホスピタリティーは低くセンスが感じられないのが現状です。 当院の室内環境は、私の診療哲学の現れです。 また、私のオフィスでは正しく丁寧に本当の歯科治療を致します。 正に、日本の酷い歯科医療のアンチテーゼを具現したのが私のオフィスです。