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2018年4月16日

  

 

  最近のブログでも過去を振り返っていますが、先日ブログで書いたように咬める(噛める)ように口腔内を治療し直した患者さんは一様に皆若返った様に生き生きしてように見えることを一種のエピソードとして書きましたが、やはり噛むこと自体の重要性も問題にすべきだと思います。

   最近では多くの歯科関連の科学的知見が報告されています。その中に、充分食事中に噛むことで刺激が中枢に伝わって脳細胞を刺激してその結果、このように脳細胞が活性化されて認知症予防に噛む行為が非常に有効だと言われ始めています。現在ではこれは科学的根拠には諸説有るようですが、現象面では一種の定説になり始めています。


インプラント治療は他の治療と比較して優位性はあるのか:

  既に私は、インプラント(人工歯根)では噛み応えを感じ無い事をブログ記事で解説していますが,人口歯根で治療するのではなく、まずは自分の歯を残すことはある意味で生物学的に優先されるべき事だというのは今更言うまでも無いことだろうと思います。

では、インプラント治療する事の意義はどこにあるのでしょうか? 
既にかなり科学的研究が進んだインプラントの大きな利点を理解することは前提です。

歯周病治療を故意に放棄し抜歯してまで積極的に人工歯根を顎骨に埋入することが歯周病治療で自身の歯を残すことよりも患者さんに大きな利点があるとまでは未だに言えないのではないかと考えています。

インプラント周囲炎の発症リスクの事や諸々の人工歯根の長短所と治療費など総合的に考慮すれば尚更当然のことだと思います。

たぶんこれをお読みになった方も、担当医に「抜歯して人工歯根を植えるような治療方針」をいきなり聞けば多くの方は、それがかなり乱暴なことだと認識する方が多いだろうと想像します。

物事は天秤で重さを比較するように、物事の大小や重要性を比べることが理屈を考える際には重要です。更に費用対効果も加味すれば、インプラントを行う治療費や例えばインプラント周囲炎が生じたとすれば、それに派生する費用や心労にまで考えが及べばインプラント治療の他の治療に対する優位性が揺らぎ、インプラント治療に対してその優位性へは懐疑的に思えることが普通ではないかと想像します。


  一方,現代では歯周病学は科学的根拠に基づいた治療が確立し円熟した学問体系を構築しています。よって歯周病を充分に勉強した歯科医ならかなり進行した歯周病でも人工歯根を使わない従来の治療方法でも解決が可能なケースも有ります。ですから,昨今来院する患者さんに多くいるように「前医から歯周病の歯を全部抜いてインプラントにしましょう」とまで言われるケースに対しては私は歯科医師として私は強くその方針の正当性を主張できないと考えています。


認知症と噛むことの重要性:

   最近ではかなり多くの知見が介護関連の組織や大学関係者から認知症と歯科治療との関連性に関して報告されています。この記事では細かい出典など割愛しますが、解りつつあることを大まかにまとめてみます。

まず、自分の歯を多く残して使っている患者さん(例えば20本以上)は、歯を沢山失っている方に比べて概して認知症の発症率が低いことが解っています。

また、入れ歯が必要な状態でも入れ歯を実際は使っていない方や入れ歯が口に合わないまま放置している患者さんは入れ歯を上手く噛めるように使用している方に比べて認知症である率が高いことも解っています。
  噛むことと認知症との影響云々と言うよりも、認知症の患者さんは概ね自分の義歯が不調なことの認識が出来ていないことが多いと考えることも可能です。 当院でも認知能力が低下した方では不調な義歯を医院へ行って直す事を考え及ばないことが多いことも私も過去の診療経験から解っています。

また、一部自分の歯を残している局部床義歯(部分入れ歯)でも、また全く歯が無い無歯顎に使う総義歯(総入れ歯)に関しても、充分に機能して噛める入れ歯を使用している患者には認知症ではない健常者が多く、逆に口に合わない総入れ歯を使う方々の場合には認知症患者がかなり多い事も解っています。

すなわち総じて入れ歯を利用する方の場合には、よく噛める義歯を使用する患者では、
認知症の患者は少なく、逆に認知症の患者さんは上手く噛めない義歯を放置して装着し続ける方が圧倒的に多い事が解っています。

一方インプラント使用者と認知症発症率とは関係があるのか?といった事も気になります。
認知症発症率とインプラント使用率との相関性を明言することは難しいと思いますが、日本では全く自分の歯が口腔内に残存していない無歯顎堤に人工歯根だけで上部構造(広い意味での義歯)を支持したタイプのインプラント治療を受けた患者でも、また無歯顎堤に総義歯(従来型の総入れ歯)をいれ使う患者でもどちらの場合でも噛める状態で義歯を使用している方は認知症患者は極めて少ない事が解っています(総じて健常者が多い)。

たぶん、歯が残っていない(残存歯がない無歯顎)方、すなわち歯根膜からの噛み応えを感じ無い状態の方でも何らかの他のメカニズムで脳へ刺激が伝達されて脳の活性化が担保されていることが想定されます。

学会で科学的エビデンス有るコンセンサスはまだ得られていませんが、良く噛める義歯によって咀嚼筋の機能的咀嚼運動が円滑に行われている場合には神経線維により脳へこの刺激が伝達されることで脳細胞への適切な刺激となり脳の活性化や健全性が担保されているのではないかと私は私は想像しています。

よって、インプラントの上部構造でもいわゆる可徹性の入れ歯でも口に合う噛める義歯(広い意味での義歯)を使い適切に口に合った義歯で咀嚼が行えている事が最も重要だと思います。

すなわち、義歯は噛める状態に維持されることが認知症予防には栄養摂取と同時に大変重要だと言えるでしょう。

換言すれば、私は認知症予防のためにも義歯は噛める状態に常に維持すべき だとここで強く主張したいと思います。

 ◎認知症予防の観点から:
もし患者さんの義歯が口腔内で顎堤に合わない場合には、速やかにリベースして修理し噛める入れ歯の状態に維持し続ける事が重要だと考えらます。

皆さんも、もし義歯を使用されている場合には噛める状態の義歯へ今お使いの義歯を修理して良く噛める状態を維持し続けて下さい。

たぶん、こうした極く真っ当なケアが認知症予防にも非常に有効だと思います。

さらに、介護士や医師の方々にも歯科的な認識を高めて頂き、関わった患者さんへ噛める義歯への治療をススメてもらえば、高齢者医療の充実やQOLもより良い状態に出来ると思います。

できましたら、医師や介護師の方々にも歯科的配慮を持つ視点を持って頂けるように歯科医師の私は切に期待しています。

  
   義歯をお使いの患者さんはもし義歯の定期検査を行っていなければ、数ヶ月に1回の定期検診で歯科医院で義歯のメインテナンスケア(調整や修理、リベース)が行えるうように担当の先生へ是非御願いして下さい。

  


















2018年4月15日



昨日,新幹線で西の地域から来院された患者さんは、歯科医の不注意な治療でセラミック冠が破損して困惑しています。

Sjpg.jpg

これ↑が口腔内全体のレントゲン画像ですが,かなり歯周病が進んだ箇所があります。
長い期間通院していながら適切な治療が殆どされていなかったようです。巷に多い口だけで治療したと語る不良な歯科治療を延々と受けていた気の毒な患者さんです。


SI.jpg
今回のもう一つの問題点は、左側のセラミックアンレーが割れて脱落し歯質がむき出しになっている事です(第一大臼歯は歯冠部が欠けて無くなった事が解ります)。

左側下顎第一大臼歯には以前、セラミック製のアンレー(大きな詰め物)が装着されていましたが,噛み合う上顎第一大臼歯の金属インレーと強く噛み合っていたために割れて脱落してしまいました。


日本の歯科医療で奇妙で危険な事は、セラミック冠と金属冠(や金属インレーなど)を咬ませるような治療を平気でする歯科医が巷に多い事です。
かなり前から私は患者さんへ呼びかけている事ですが、昨今の審美志向が強い状況の中,審美修復を希望する患者の意向に合わせて白く自然観があるセラミック冠や詰め物で治療しても咬み合う歯に金属(金属冠や金属インレー)が装着されている時には、同質のセラミック製修復物に交換してセラミック冠同士が噛み合う様に治療するべきということです。
全てこれは歯科医の常識です・歯科医が患者へ噛み合う歯も治療し直す必要性を提案することが歯科治療では正しい道理のはずです。

もしくはそれが出来ないのなら噛み合うポイントだけでも金属にする必要があります。審美性を特に要求しない方の場合には、セラミックなど審美的材料を使わない金属冠で補綴する事が最も破折の危険性が無く安全な治療方法です。
私は臼歯部の場合には審美性の要求が無い方には普通の金属冠をオススメしています。


とにかく金属とセラミックなど白い修復材が噛み合うことは禁忌だと説明する必要があります。
臼歯部にまで一切金属を出さない治療を好む傾向が強いだけに、このような安全な咬合の組み合わせの鉄則を厳守して長く安全に補綴物が機能出来るような補綴治療をする事は現代の歯科常識のはずです。

私は日頃、初診の患者さんの口の中を観察しているとこの鉄則を無視した治療が多く驚きます。
この程度の歯科常識が解らない歯科医院は非常に危険ですから受診すべきでないでしょう





○治療の概要とこれから注意すべき事:


この日の治療は危険な金属と審美性材料が噛み合う状態を改善して噛める状態にするために、上(大臼歯2本)の金属インレーを除去し下(第一大臼歯)にコンポジットレジンを充填して一応の機能的咬合状態を回復しました。これはこの日の応急処置として妥当な方法論ですが、あくまでもこれは最終的なセラミック冠を装着する一過程でこれからそれ等3本を歯冠形成して各々にセラモメタル冠(金属冠にセラミックを焼き付けた冠)を装着する予定です。

一応の機能的咬合を回復できていますが、この状態では下顎の第一大臼歯の歯冠部が長期の咬合圧には耐えられないので、可能な限り早い時期にセラモメタル冠の最終補綴をする必要があります。


昨今,痛い云々と子供のような文句を言って通院を止める患者が多いので、この患者さんも要注意だと思っています。

この患者さんがもし通院しなくなれば、こういった安全な治療は不可能で歯冠破折は、今の状態でも起き得ます。可能ならば早期に特に下顎第一大臼歯の歯冠に最終補綴物を装着することが是非必要です。
この患者さんへは「治療は最後までやり終えないと歯がダメになります」と私は繰り返し説明をしていますが、もし通院を止めたら歯周病が進行するだけでなく,せっかく着手した左の歯までダメになってしまいます。

さて、キチンとこの患者さんはこの道理を理解してくれるでしょうか??



日本は歯科医が歯科常識を無視して平気で治療する様な残念な三流国です。患者さんは最低限の歯科的トラブルの事例だけでも知り不良歯科医から身を守って下さい。
歯科医院へ一度受診してしまったらその歯科医に疑問や不信感を言っても通りませんから、事前に真摯なポリシーや技量を持った確かな歯科医師を探し出して、そこへ受診することしか自分の身を守る手段は無いと言えます。  

*優良な歯科医師探しには、歯科医師の治療方針を文章や臨床写真等で確認する事が最低限必要です。
私がブログを書いているのは、そういった私の臨床を皆さんに開示するためです。



○当院は良い歯科治療を求めるアナタをお待ちしています

  我々、麹町アベニューデンタルオフィスでは院長の私がインターネット上で書いているようなポリシーを実践するオフィスです。  アナタが探していた良い歯科治療を、もし我々の姿勢に見出したなら当オフィスへご受診下さい。
この記事の患者さんのように少し遠くから来院される方も喜んで歓迎致します。
当院は巷の短時間診療の心の無い歯科医院とは異なり重要な説明やお話を充分することから治療を始める事を信条としています。

    遠方からお越しになる方はその旨時間的問題を含めて予約電話時にご相談下さい。


 















2018年4月12日

  

上顎アーチが通常より大きく下顎に対して頬側に位置して充分な咬合関係が無い患者さんに時々遭遇します。
前歯部のオーバージェット(歯の突出)だけでなく、小臼歯や大臼歯部にも上下で咬合していない不調和があるケースもあり、その治療方法には悩む例も多い。

この症例では、前歯部では簡単な上顎前歯の舌側への傾斜移動と下顎でマイナーな歯列補正を行い同時に小臼歯部の歯牙移動では一度外科的に抜歯し抜歯窩の舌側へ骨削除した後、そこへ再植することでより舌側へ歯牙を移動(8mm)することに成功しています。

○初診時の口腔内:

初診OY.jpg
上顎前歯部は10年程前に補綴したそうですが、歯周組織では歯周病が進行しています。前歯部で8mmほどの深いポケット、臼歯部でも根分岐部病変があり歯肉退縮して歯根露出も露わな箇所が有ります。

まず全顎的に徹底的に歯周病治療としてスケーリング&ルートプレーニング(SRP)した後、上顎前歯部と下顎前歯部の簡単な矯正を行いました。矯正前に全顎的に以前の補綴物を除去して仮歯に置き換えました。 同時に、下顎臼歯部で予後が期待できない歯牙は抜歯しています。


TEKjpg.jpg

全顎のプロビジョナルクラウン(仮歯)は矯正後を推定して作られています(前歯部で矯正治療での歯牙移動後を予想し移動完了させた状態を模型上に再現して全てテクニシャンのラボワークで作られています)。すなわち,仮歯が良い咬合状態になるまで歯牙移動すれば良いようにテクニシャンが仮歯を作製しています。


○矯正学的治療:

上顎前歯.jpg

上顎は金属ワイヤーを使用しないで、パワーチェーン(矯正用ゴム)で舌側方向へ前突した上顎前歯を傾斜移動させる方法で煩雑な処置を避けました。 

下顎矯正過程01.jpg
下顎は切端を揃える程度に矯正学的に移動させました

上顎前歯部では、舌側への傾斜移動を終えた後は6前歯をセラモメタル連結冠で永久固定することで、安定した上顎アーチを機能的に調整しました。

*補綴を前提にした補綴治療全般にいえることですが歯牙の歯軸を適切に矯正できれば、後は補綴の形態学的調整で、正しい機能回復が可能にできます。


○外科的歯牙移動:

小臼歯部は歯牙が頬側に変位し過ぎていて殆ど噛み合っていないため(画像参照のこと)、今回は外科的に再植移動させて舌側へ歯体移動したと同様の状態にすることに成功しました。
小臼歯の保定後、形成して他の歯と同様に仮歯を装着しました。

再植01.jpg

上の画像のように小臼歯部で上下の歯牙が上顎の小臼歯が著しく頬側に位置している事で殆ど咬まない状態です。
一般に余り行わない方法ですが、矯正学的方法では複雑な装置になると予想されて、難しさを感じたために外科的に歯牙を再植して移動させることを決断しました。
 
歯牙周囲の歯根膜組織を傷害すると正常な歯周組織の再生が成されないので、歯根膜腔に挿入して歯周靱帯を綺麗に断裂できる特殊なメス(#11の刃を細く加工滅菌し使用)を院内で加工し利用しました。

抜歯窩は、約8mmほど舌側寄りに削りました。頬側の骨片は緻密骨側を歯根膜に向けて戻して歯肉弁を戻し縫合しました。こうすることで、組織再生時に骨姓癒着する事を避けました。
とにかく最初数日間は硬く固定した後、今度は歯根膜に機能圧(咀嚼圧)をかける目的でワイヤーだけのフレキシブルな固定にしました。これにより歯根膜組織の修復が正常に生じて、歯根膜の生理的な再生が生じていました。

HOTEI .jpg

生理的歯根膜再生を期待してワイヤだけで固定して咬合圧が加わるようにした。術後3週目の画像


技工2 .jpg
赤い部分はワックスで、これが鋳造過程で金属に置き換わります。テクニシャンがこういったワックス型を精度高く作製し精度の高い補綴物が出来上がります。

セラモメタルクラウンは個別に作製して超項石膏コアを取り、それに合わせて口腔内での微妙な数十ミクロンレベルの位置関係を狂わずにロウ着することで精度高く後戻りしないように連結冠を仕上げました(画像参照)。

最終補綴治療では先に上顎前歯のセラモメタルクラウン(連結冠)を作製して矯正完了した前歯を連結固定して安定的に綺麗な咬合状態を担保しました。

補綴過程.jpg

臼歯部では上顎を先に作製して、次に上顎に合わせて作製する順序で作製しました。上の画像はその過程です。こうした順序により技工作業時に発生し得る誤差を軽減させることが出来ました。


○最終補綴物装着:

OYファイナル補綴.jpg 
臼歯部の咬合面は陶材にした際の将来に起き得る破折リスクを考慮して、全てメタルにしました。昨今、審美性云々で臼歯部に金属が見えることを嫌う傾向が強いようですが、安全で長持ちする事を第一に考える患者さんには、臼歯部の咬合面は陶材を使わないで金属にすることを提案することが有ります。 この患者さんは元々金属が見えるコトには全く抵抗がない方だったので咬合面のメタルをむしろ快い対応として受け入れてくれました。 もちろんセラミックの咬合面にも出来ますが,この方の場合は初診時の口腔内を観れば軟らかい金合金の咬耗具合でも、セラミックでは破折リスクがある事が想像出来ました。


今回も中心位でキッチリ噛み合う様に、CR=COで全顎補綴が完成しました。とにかく咬合学的に間違いの無い最も安全なコンセンサスに基づいた補綴治療し直しができました。

治療の基準になるこういった咬合理論と精度管理が誤っていれば、患者さんの咀嚼など機能回復と顎関節などの健全性は担保出来ないでしょう。バランス良くコンセンサス有る科学的理論に則る事の重要性が特に全顎的治療では結果的に大きなカタチで予後に影響します。
また、治療を終わってから気が付いても遅いので、我々は学問的知識を適切に臨床へフィードバック出来るように、常日頃から自身の知識と臨床姿勢をブラッシュアップしておかなければなりません。
特にこの頃、こういったことを以前にも増して痛感しています。


○ご予約下さい:

  私のオフィスでは、治療し直しをお受けしています。虫歯一本から治療し直しを誤ったら時間と治療費も無駄にしてしまいます。治療の概念を理解してご協力頂ければ、必ず良い結果が得られます。 放置していた問題が生じた不良な歯科治療は、キッチリと正しいカタチの治療で是非直してください。
 治療の相談など予約制で治療ではなく別個に時間を割いてお話中心のカウンセリングを行います。治療を行う前の診査や治療概念の説明を受けて治療を充分理解してお受け下さい。
カウンセリングは自費(1万円)で行っています、電話予約制です。





















2018年4月 5日

  

今回の症例は、我々の口腔内でチョットした噛み合わせや咬合の要素が大切だということを理解してもらうために書きました。たぶん、素人の患者さんには解りずらいと思いますが、機能的な咬合や咀嚼運動には色々な細かい要素が関連している事を概ね理解して頂ければそれで充分です。

ここでは、余り難しい事を言及する事は控えますが、犬歯一本による下顎の誘導で、顎の運動が規制されている事を知って頂ければ都考えます。

ある患者さんが前歯部4本の歯に虫歯があり、これ等4本の歯をセラミックの歯にしてもらいたいとの主訴で来院されました。

EK.jpg

見逃し易いことですが,補綴する予定の上顎前歯部切端に下顎の切端が強く当たるために、たぶんこのまま前歯を補綴したらセラミックの切端が破折する可能性が高いと懸念しました。

ここで、前歯部のこういった咬合状態を是正するために最も重要で出来るだけ少ない修整で前歯部の機能的な咬合を安全で適切な咬合状態に修整できて切端が破折するリスクを軽減できる咬合要素は何かと考えた末,犬歯の誘導要素=犬歯誘導(犬歯ガイド)を修整することで、可能だと解りました。実際に臨床では犬歯のみならず隣の第一小臼歯も同様に犬歯の補助としてこの誘導に参加しているケースもあります。

すなわち、上顎犬歯舌側面の形態を修整することで可能だと咬合分析の結果判明しました。

上顎左右犬歯の舌側面斜面に金属で厚みを付与する方法(下の画像:赤いワックス部)で解決出来ます。

EK(犬歯メタルワックス想定).jpg


下の画像は下顎の左側方運動時の咬合関係です。上顎犬歯と下顎犬歯が擦れ合って、前歯部の前歯切端も当たる事が解ります。犬歯が更に摩耗すれば、前歯部が側方運動の場合に更に強く接触するようになる事が予想されます。  *


すなわち、こういった咬合関係を修整しなければセラミック冠を前歯に補綴した際はセラミックの破折などトラブル発生が予想されます。

EK(左側方運動).jpg

EK.(右側方運動)jpg

左側方運動時と同様に右側方運動時の咬合緩解は、前歯部セラミッククラウン切端の破折リスクがある点で同様です。

よって上顎犬歯の修整は左右両方とも行うべき事が解ります。

EK(INCISAL).jpg

咬合器に付着した顎模型で犬歯舌面の形態付与(前述)を行った時に咬合器の前方部での機能的咬合記録要素のインサイザルテーブル(上の画像参照)をレジンで記録しました。
インサイザルテーブルの形態に応じた咬合器での運動(犬歯の舌側に厚みを与えた状態)を基に、ワックスアップしてラボで犬歯の舌面板を作製してもらいました。


犬歯に装着する舌面板ための形成を口腔内で行いました(下画↓像参照)。
舌面板には3本のピンを形成したので、これによって舌面板は充分な維持力が担保されました。

EK(形成).jpg

下の画像は、上顎左右犬歯に金属板をセットするための形態を形成した後の精密印象(シリコン印象)の内面です。金属板を維持出来るように犬歯にピン3本で止めるように形成されています。

EK(印象内面).jpg


下の画像は上のシリコン印象に超硬石膏を注入して作った作業模型です(ラボ テクニシャンに渡し技工物作製を依頼しました)。切歯4本は、この時点ではまだ暫間被覆冠(仮歯)です。

EK模型.jpg

EK (メタル模型上).jpg

上の画像は作業模型でのラボで出来上がった犬歯舌面板の画像です。

EK(補綴物MB).jpg
上顎切歯4本のセラモメタルクラウン(セラミック冠)が出来上がったモノ


EK(MBセット後).jpg
競れもメタルクラウンを口腔内にセットした状態(もちろん犬歯舌面板も既に装着されています)

EK(セット後左側方).jpg 舌面板とメタルクラウン装着後の側方運動の状態

Ebihara Kouji014.jpg


正常な咬合状態では、このように犬歯に誘導されて、前歯、及び臼歯部は離開する様に機能的に下顎が運動します。
今回,画像が無いのでご覧頂けませんが、下顎の左右側方運動と同様に前方運動のチェックも舌面板作製前に充分行っています。
下顎歯部が上顎前歯の舌側面を一部滑走して切端同士が一致した後、その後下顎が離れ開口する正常な咬合をシュミレートして犬歯舌面形態を決定しています。

我々は時に多くの歯を補綴する事がありますが,こういった生理的な咬合状態に反するような補綴治療を行ってしまえば,補綴物のみならず顎関節の故障や頭頸部の失調や体調まで障害を被る可能性があります。我々歯科医師とラボで補綴物作製を担当するテクニシャンは、補綴学的な常識に則り科学的根拠により治療に参加していかなければならない。

今回のような基本的咬合論を無視して単に技工物の印象を技工所に送るだけの歯科医師が現状では多いものと想像しますが、どのような臨床的要素から正常な口腔機能が破綻するか解りません。 

  益々用心して臨床に取り組まなければならないとの戒めを私は感じています。












2018年4月 1日


  

  とにかく、小池百合子都知事が公の場所以外でも、子供がいる個人宅や飲食店であっても喫煙は全面的に禁止するような意向を示した時から、条例など法的規制をするには正しい科学的根拠の市民への提示が事前に是非必要だと私は強く思いました。

丁度、先日、肺がん患者にヤジを自民党議員が飛ばした病的神経の政治家に驚かされたばかりなので、そんな中だけに、冷静に科学的根拠ある納得がゆく規制が必要だと尚更私は強く思うことになりました。
以前,私はいわゆる禁煙、受動喫煙関連の条例には慎重に対応すべきだとブログ記事に書かせて頂きました。

喫煙がタバコのニコチンや窒素酸化物等の存在故に、血管収縮などの体内反応により多くの疾患の発症リスクを上げる危険因子になることは医学的常識です。さて、昨今,言及されている受動喫煙とがん発症に関する因果関係は正当に評価できるのでしょうか? 
年々喫煙率が低下し続けているのに肺がん罹患者が増加するのは、喫煙との因果関係で矛盾するので副流煙を吸って肺がんになるからだとする苦し紛れの根拠を厚労省や国立がんセンターなどお上は言及し始めてきた訳です。しかし、その根拠である平山論文が今では多くの科学者に疑問視されている曰く付きの怪しいモノである点は素人の皆さんにもぜひ知ってもらいたいと思います。

  受動喫煙が肺がん罹患リスクを増加させる科学的根拠であるとする点に異議を表明する研究者は沢山いて、真っ当に科学論文を解釈でき論文の信憑性を合理的に批評できる程度の医学系大学院生なら受動喫煙が肺がん罹患率上昇に影響していないと疑うはずです。その程度の初歩の科学的な解釈で理解出来るくらいですから、 公の組織が発表する規制としては余りにお粗末過ぎて根拠に出来ないものと認識されるのも当然です。

このような中、小池百合子都知事に対する異議は沢山出ていますが、市民から異議が出てより高いレベルの合意に行き着くことこそ、彼女が目指すアウフヘーベンのはずです。


最近では、副流煙ではなく喫煙由来でないファクターが有力視されていて,その最右翼はラドンだと言われています。
日本では数々の建材や地域的な要因も含めて屋内ラドンがかなり高い濃度のケースが確認されています。
別に喫煙が肺がんの主原因である必要はありません。我々は先入観から脱して真実を知るべきです。

公の巨悪の印象操作やメディアを通じた公的洗脳による先入観は全て忘れて真実に迫りましょう。

○政府や厚労省、WHOも皆、政治的思惑で動く組織です:

  官僚や政治家は国民のために生きるべき公僕のはずですが、どういったことか、責務を無視し利己的存在として一人歩きして、国民の意思を無視し根拠無き事でも法的規制を作り上げがちです。最近では高プロ問題で根拠となるデータが全くのインチキだったことが指摘されています。、そういった危険な性格を政府や関連省庁の権威性の堕落が露わになりましましたが、このように、一度方針を決めたら、法案を通すように逆に根拠を捏造することさえあると発覚したことになります。

日本の公僕は、国民の平和や健康を考えていないことは明白です。未だに情報弱者のいわゆるB層に属する国民は騙されやすく、政府の悪行に気づくこともなく、被害者に成り下がり人生を終えることになるのでしょう。ですから、我々は無知なお人好しにならず知性を磨いて、公の悪行に騙されないで生きてゆけるように知性をブラッシュアップすべきです。

   国民は知性を持って、このような巨悪に立ち向かい自由と平和を担保しましょう!

○政治的正当性は科学的根拠とは別ものでヒトを欺くもの:

例えば、二酸化炭素による地球温暖化現象は専門家の間では概ね否定されている理論です。そもそも、原子力がクリーンエネルギーだとする原発擁護派のプロパガンダをアル・ゴア副大統領が工作した"不都合な真実"の偽りの科学的認識を未だにその誤りに気づかないで、引きずっているヒトが多いようですが、情報弱者の無知にも程があります。

気象や地球環境に関する論文で、二酸化炭素による地球温暖化を扱った論文は1%に満たないそうで、それを現在でももし主張している科学者がいるとすれば、単なる変わり者の学者にすぎません。

しかし、世界的には政治的に未だに言及されて、日本政府もそれを支持しているようです。しかし、京都議定書に関しても二酸化炭素を減らす努力を真面目にしているのは唯一日本だけです。
もちろん、諸外国は二酸化炭素で地球温暖化しないことを影では前提としていて、経済を停滞させてしまうそんな馬鹿げた目標は相手にしていません。この場合、日本政府だけが、正しく真実へ向けて方向転換できなくなっているのが現状です。

日本政府は、とにかく日本を崩壊させたいのではと思えてくる売国的悪行状況です。
とにかく、震災時でも官僚や政治家の家族や一族だけは高速道路を使い黒塗り車で西に向かったり、外国に飛び立ち、自分達は放射能汚染の危険性を知りながらSPEEDIの克明な結果は国民に隠蔽していましたことは売国政権の真実です

このように、政府や公人は国民の事を考えず、自分の事(保身)を第一に考える利己的存在であることを知って、連中に騙されないように情報を集めて、高いリテラシーを持って生きてゆかなければなりません。

政府や地方自治体が、肝入りで一端決めた規制や法律は、どんなに根拠が誤っていようとも法案として国会や議会を通過させて、実効性ある法的規則として通用させてしまいます。


科学的根拠が無いとするなら、受動喫煙関連の規制法自体が嘘の塊です。国民の自由、喫煙という嗜好品を楽しむ程度の些細な自由さえも市民から奪ったしままうことになります。もちろん戦争になれば平和さえも奪われます。

以前から、禁煙ファシズム と称されているのは、ドイツでナチ政権下で喫煙を規制した史実があります。その後、大戦が始まった状況に今の日本が酷似していて、今まさに安倍政権の改憲 など 戦争へ近づく状況が懸念され始めているので、喫煙の自由さえも規制されたまま、戦争に向かうのではとリテラシーが高い国民は心配し始めているからです。

科学的根拠が無い禁煙原理主義で日本国内が規制されてゆくのは,やはり気味の悪い暴挙です。

私はタバコを吸いませんし、タバコの煙も嫌いです。しかし、震災前は飲み屋で酒を飲むことは大好きでした。行きつけの居酒屋によく寄っていました。もちろん、飲み屋では、例えば喫煙者がいても店で酒を楽しく飲んでいました。すなわち、私は飲み屋で喫煙者がいる事は織り込み済みの常識として受け入れて通っていたわけです。

すなわち、飲食店の喫煙者への姿勢、喫煙の可否・分煙や喫煙スペースの有無など店の状況を明確に掲示して、客側が自由に店を選択出来るようなルールを作れば、全面飲食店禁煙などという禁煙ファシズム的嗜好品の規制をする必要は全く無いはずです。
この程度の理屈が解らないで、禁煙原理主義に没入するのは、極めてファシズム的暴挙と言えます。

  どんなに耳触りの良い"都民ファースト"などという言葉を使ってみても日本会議の右翼思想が背後にある事を知れば、都民や一般市民が受動喫煙関連の条例を快く受けられないことは至極当然です。



  愛煙家も非喫煙者で副流煙が嫌な方々も、狭い日本で正しいカタチで共存できるような寛容度が   高い平和な社会が作れるように理性的に社会を構築してゆきましょう。

そんな社会を私は一市民として、望んでいます。

 

粘着質なネトウヨのような  鬼首仏心 が寄ってきそうだな(>_<)ゞ


 

 

 

 


 

 



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麹町アベニューデンタルオフィス 麹町アベニューデンタルオフィス 院長 戸村真一

麹町アベニューデンタルオフィス
院長 戸村真一

こんにちは、麹町アベニューデンタルオフィス院長 戸村 真一です。

街の歯科医院へ行くと感じる嫌な感覚を皆様が受けないような雰囲気にしました。 スカンジナビアン調に私自らがエントランスから室内の隅々に至るまでデザインし、 患者さんがリラックスできる清潔で清々しいセンス溢れる空間をご用意しました。

 巷の歯科治療の嫌な記憶を思い出すことのない快適な環境でお持ちしております。気持ちよく治療をお受け下さい。

日本の医療機関のホスピタリティーは低くセンスが感じられないのが現状です。 当院の室内環境は、私の診療哲学の現れです。 また、私のオフィスでは正しく丁寧に本当の歯科治療を致します。 正に、日本の酷い歯科医療のアンチテーゼを具現したのが私のオフィスです。