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2010年9月 2日

先日、ある名古屋にお住まいの女性がお見えになりました。下顎第一大臼歯部に欠損部があったので、私は治療の経緯をお聞きしました。



「ある歯科医院へかかりました。そこの先生にインプラントを入れた方が良いと言われたのでインプラント治療を御願いしました。」

「結局、インプラント埋入後しばらくして、インプラントの周囲にレントゲンで観ると影が出た(周囲炎が起きた)ので、撤去されました。」とおっしゃっていました。



iwamoto tomoko
画像1


撤去してからかなり時間が経っているようです。



このケース(画像1参照)ですが、前後の臼歯が歯周組織も特別問題が無くしっかりしているので、通常は従来型のブリッジの適応症と考えるのが普通だと思います。

もちろん、インプラントを選択することもできますが、インプラントが唯一の処置法ではありません。

この頃、多くみられるのが、こういった下顎大臼歯の1ないし2歯欠損にインプラントが埋入されたケースです。"欠損前後の歯を削らないで済むので、インプ
ラントが良い"といった理屈を語る先生がいますが、こういった理屈には注意が必要です(特に、米国の臨床家は,こういった理由を正当化するヒトがいま
す。)。

インプラント周囲は、清掃が悪いとインプラント周囲炎(peri-implantitis)を生じます。一方、天然歯の支台歯周囲では、清掃不良で歯周炎
を生じ得ますが、歯周病は治療を適切に行い清掃をしっかりすれば治癒します。しかし、インプラント周囲炎は,未だ治療法方法が確立していませんから、ダメ
になるリスクは高いといえます。

*元々、下顎大臼歯部はプラークコントロールが難しい部位です。







hideo itoh
画像2


イメージ画像2:記事の症例ではありません。インプラント周囲炎など併発していない良好な例です。



ここで問題は、処置の複数の選択肢を与えられずに、高額な治療費となるインプラントを唯一の処置方法のように,もしくは安全で一番良い処置法のようなカタ
チで選択されている点です。すなわち、歯科医師が自分の都合で行っているのです。皆さんは、こういったケースに疑問を持たないでしょうか?特に、下顎大臼
歯部というのは清掃が難しく、インプラント周囲炎の好発部位といえますから、埋入部位としてもより安全な部位ではありません。一般に、従来型のブリッジを
装着する方が、天然の歯牙を支台歯とするので、より安全性は高いと考えます。これは、一種の正解だと考えられます。





「基礎疾患がある患者さんは、インプラントの禁忌症」

ごく最近、お見えになり歯周病の治療と義歯の調整をした患者さんの話です。

この患者さんは、基礎疾患があり、現在白血球数が減少しているという状態です。

「前医から、インプラントを勧められた」とおっしゃっていました。これは、全く驚くことです。基礎疾患をお持ちの方にインプラントは、禁忌症だからです。
解りやすく言えば、例えば糖尿病やC型肝炎などを患う患者さんは、口腔内の細菌感染で、歯周組織やインプラント周囲の支持組織(骨)に侵襲を受けやすいか
らです。健康な方よりも、それだけ口腔内の疾患をコントロールしづらい、いわゆる"ハイリスク"の患者さんだからです。



インプラントを行う上で症例の見極めは基本ですし、禁忌症を避けることは常識です。しかし、これを無視してハイリスクの患者さんにインプラントを薦めるというのは臨床医として最低の態度と考えます。

しかも、その患者さんの場合は近い将来入院など、口腔清掃が困難になる状況が考えられるのですから。



恐ろしい事ですが、日本の歯科臨床医は、この程度だということです。もっとはっきり言えば、高額な治療費が手に入れば患者さんがどうなっても良いと考えているのでしょう。

残念ですがこれが現実ですから、私は皆様に色々なカタチで、危険を回避できるように注意を促しているのです。究極的には、ご自分の身は自身で守らなければなりません。



○既にBlog上でアップしている記事へ、全国から沢山のアクセスがあり、インプラントは多くの方の関心事であることがよく解りました。また、患者さんからメールを頂くことがありますが、かなり多くの方が治療後に問題を生じているようです。


























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麹町アベニューデンタルオフィス 麹町アベニューデンタルオフィス 院長 戸村真一

麹町アベニューデンタルオフィス
院長 戸村真一

こんにちは、麹町アベニューデンタルオフィス院長 戸村 真一です。

街の歯科医院へ行くと感じる嫌な感覚を皆様が受けないような雰囲気にしました。 スカンジナビアン調に私自らがエントランスから室内の隅々に至るまでデザインし、 患者さんがリラックスできる清潔で清々しいセンス溢れる空間をご用意しました。

 巷の歯科治療の嫌な記憶を思い出すことのない快適な環境でお持ちしております。気持ちよく治療をお受け下さい。

日本の医療機関のホスピタリティーは低くセンスが感じられないのが現状です。 当院の室内環境は、私の診療哲学の現れです。 また、私のオフィスでは正しく丁寧に本当の歯科治療を致します。 正に、日本の酷い歯科医療のアンチテーゼを具現したのが私のオフィスです。