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2014年3月26日


[知覚過敏症様の症状は歯牙破折の可能性有り・骨折も増えている:被曝環境の影響か?]


○知覚過敏症様の症状が出たら、歯牙破折の可能性有り


この1年、環境的要因の影響を懸念する歯科疾患が沢山生じています。

まず、3.11後から歯科領域でも慢性疾患である歯周病の急発や智歯周囲炎の頻発、根尖病巣の急発で歯茎が腫れて来院する患者さんが増加し始めています。
とにかく免疫系の失調が生じて、抵抗力の低下した状況で起きているのでしょう。


そして去年夏過ぎから、歯牙破折により来院する患者さんが急に増加し始めました。
3.11後、早い時期に歯科疾患での異常な状態を私はブログに一時期書きましたが、当時はいわゆる火消し部隊に嫌がらせされました。
しかし、小泉氏までも脱原発を言及し始めた現在は少し環境が変わってきたように思ったのでココに現在生じている危機的状況の一端を書かせて頂きます。

小泉.smallJPG.JPG

小泉・細川両氏の脱原発争点の都知事選・銀座4丁目での街宣:2万人以上が集まり、脱原発を叫ぶ彼らに喝采が送られました。 和光前からポケットカメラの光学ズームで撮影しました。
遠くからでも緑色のダウンを着た小泉氏はハッキリと確認できましたヽ(^。^)丿


これが一種の突破口になって、脱原発へ一歩近づくことを期待しましたが、誠に不可思議なことですが、桝添氏が当選しました。

しかし公に市民が脱原発や放射能汚染を語り合えるきっかけを作ったことは極めて大きな功績かも知れません。
現在、日本国内では汚染環境の深刻さを過小評価しすぎています。
でも多くの市民は眼が醒めたと思います。このブログに書かれていることも真剣に考えて下さい。


*本来は臨床写真を添えたいところですが、丁度良い臨床写真が手元にないために今回は臨床写真無しで失礼致します。
クラックラインは、写真やレントゲン画像に写りづらい特徴があります。






○特に、去年から目立った歯科疾患の増加は歯牙破折です


従来から歯冠部に破折線を認める歯牙破折は生じていましたが、続けざまに多くの患者さんが来院するようなことはありませんでした。

歯の破折といっても多くは知覚過敏症様の浸みる症状が出て、患者さんの認識では知覚過敏症だろうと来院する事が通常です。歯が二つに割れて来院するのではなく、破折線が歯冠部に見える状態で来院します。

一般の知覚過敏症は歯頸部にブラッシング等による摩耗痕はあっても破折が原因ではありません。知覚過敏症だと思っていても歯冠部エナメル質に破折線(ヒビ=クラックライン)が確認できれば、これは歯冠部の破折により症状が出ていると鑑別できます。これが私がここで説明している歯牙破折です。

去年の一時期、週に数名も歯冠部に破折線を認める歯牙破折の患者さんが来院したので,ただならぬ状況を察知しました。
今年に入ってからは、去年秋ほどの頻度では来院しませんが疾患にも来院患者数の波があります。また増える可能性もあります。

去年秋口の経験から知覚過敏症を主訴に来院する患者には初めから歯牙破折を疑って診断するようになり、歯冠部の破折線の有無をチェックするようになりました。

そしてある時ですが、う蝕処置を希望して来院された患者さんの不良なインレーを除去してコンポジットレジンを充填し直して咬み合せたら歯冠が真っ二つに割れてしまった事がありました。その時には本当に驚きました。
特に過敏症状はなかったので私もうっかりしましたが、既に来院時には歯冠部にはクラックが入っていたと想像できます。こういったことは歯科医になって以来初めての異常な経験でした。

また、歯牙破折だろうと思っていても破折線が上手く確認できなかったので一応予後観察してもらい異常感が出たら直ぐに来院するように告げた患者さんの例もありました。
しかし、この例では、週末だったせいで休日に歯髄炎に移行して救急診療を他院で受けることになりました。週末に歯牙破折の患者さんが来院された場合には要注意です。患者さんにとっては大変気の毒でしたし、私にとっても臨床医として不覚でした。



○歯牙破折:破折線の成長

歯牙破折を観察すると、エナメル質に破折線(クラック)が生じ→更に破折部が咬合圧で象牙質に成長すると歯髄に細菌が感染して歯髄炎に移行します。
そして歯根部にこれが移行すれば、ほぼ歯牙の保存は困難になります。


歯根部に破折が至っている場合には抜髄しても多くは破折線上の歯根膜組織が破壊されるために歯の長期の保存は不可能です。
条件によっては、再植法で短い期間は保存できるケースもありますが、これはあくまでも暫間的な方法論であって機能的な保存の保証は全くありません(一部の先生で再植で歯牙保存が出来ると主張する方がいますが、機能的保存ではありません=これも保存研究者では常識です)。



○芸能人も沢山歯が欠けています!


芸能人にも歯が欠けたヒトも多いようです 中には、単なる治療の具合が不良で歯が欠けたり、単に不良継続歯が脱落したケースもあるようですが、多くのブログやツイッター上で沢山の歯が割れたりかけたりする事例を目にしました。



○歯牙破折はどう対処するのか?

仮に、歯牙破折だと判定されても、具体的な処置方法は大変に難しいと思います。
ケースバイケースで患者さんに理解頂ける妥当な臨床的選択をすることが必要です。

・消極的対応:臼歯の場合には咬合調整して強く噛まないようにして様子をみる。

  数例経験していますが、クラックが存在してもそれが成長しない状況ならば二次象牙質が運良く形成されて症状自体も収まりそれ以上の問題にはならないケースも一部にはあります。
高齢者で時々観察される歯冠部のクラックラインは、その典型例です(症状はありません)。
 ただし、それもその状況を維持できるという保証は全くありません。

ー歯髄炎が出ている場合は抜随出来れば、歯根部に破折がない場合にはそのまま歯牙は保存できる可能性もあります。
但し、歯根部に破折が至っていれば、麻酔さえ効かないこともあり抜髄さえも困難な場合もあり得るので注意すべきです。

両隣在歯が健全でブリッジで補綴できる場合には抜歯の決断を素早くした方が患者と術者両方に余計な負担がなく合理的な場合が多いと思います。

・戦略的補綴方法:歯冠部エナメル質に限局している場合には、可及的早期に歯冠部を形成して全部被覆冠を装着する。これによって咬合圧によって破折が成長する状況を防げる。ただ、患者側の深い理解が前提で行われるべき選択です。エナメル質相当部が金属冠などで置き換わると考えれば解り易いでしょう。







○骨折が増えています。電車や街で骨折者と頻繁に遭遇します


3.11後、半年過ぎたころから骨折する児童が増加している事実をネットで知りました。
そしてその後、ある小学校の保健の先生のお話をある場所でお聞きしました。
「この頃、奇妙な事に児童が通常の生活で骨折する子がでています。」「私のこの30年余りの経験で小学生の骨折は殆ど経験がありませんでした」「今は学年で複数名出たりしています」この話は重要な証言です。
それも福島ではなく首都圏での話です。


そして何よりも電車やデパートなどで特に高齢でもない方で杖や松葉杖など使用する骨折した方と遭遇することが増えました。
医療関係者の話でも骨折者が増えているのは事実です。先日はある大学病院で小学生くらいの子供が松葉杖をもって車いすで放射線科の通路にいる姿を見かけました。

そして、ネットや週刊誌でも骨折したという芸能人の話を見かけるコトが多くなりました。
手足や足の指の骨が骨折した等々や肋骨骨折の話も去年良く目にしました。
そして麴町周辺のある大学の教員(患者さんです)の話でも、通常の生活で骨折する学生が出始めているとのことをお聞きしました。








○歯も骨も石灰化された硬組織です。


歯や骨という硬組織が割れるということは、石灰化組織に何らかの破綻が生じている事が想像できます。科学的事実として放射性物質であるストロンチウムはカルシウムに親和性が有り、硬組織に入り込むことは知られています。

既に福島では歯科医師会が乳歯に含まれる放射性物質(ストロンチウムやセシウム)の濃度を調べ始めています。

東欧でも骨や歯に放射性物質が移行することは知られていて、また歯が割れたり骨折する事実も有名です。

放射性物質に汚染された日本では、チェルノブイリの体験に耳を貸さないでいる方がオカシイと思います。

今までとかく隠蔽して事態を過小評価させようとしてきた政府,医療人や御用学者は少しは姿勢を変え始めたでしょうか。

最後に,この記事は歯科医師にこそ読んで頂きたい重要事項だと思います。






追記(4/11):東京の汚染は報道できません。
        三田先生の指摘もお蔵入りしました。

現政権下ではアベノミクスを後退させるような・東京の地価を下落させるような要素は一切報道できません。これが拝金主義者の思惑です。国民は悪魔の政府の隠蔽から身を守って、サバイバルすべきです!

小保方女史のSTAP 論文騒動は、仕組まれたスピンコントロールです。
本来、理研内部で処理すべきことを国民を巻き込んだ騒動にしたのは、悪魔の思惑です。
国民ならこんなトリックに騙されてはいけません!

この騒動の報道に時間をさいている間に、原発推進派はゾンビの復活のように生き返ってしまいました。これでかなりエネルギー政策が多くの国民の意志を無視した方向へ向かってしまいました。
このままでは、原発の廃絶が不可能になるかも知れません。
どれでけ安倍政権がくるっているかが解るでしょう。








2014年2月13日

先日来院された初診患者さんです。

上顎中切歯2本の周囲が歯肉炎で赤く腫れただれています。
補綴物が装着されてからしばらく経っているようですが、装着後に現在みられる辺縁部の歯肉炎は生じたようです。

正面観.JPG

*上の状態は第二来院時の状態で、初診日にある程度歯周組織をエアスケーラーで清掃して、最悪の状態から少し改善した状況です(初診日の画像はなし)。
*臨床の片手間でポケットカメラで簡単に私1人で撮影したので画像が見づらいことをお詫びします。(・_・)(._.)



マージン不一致.JPG

歯周治療に使うプローブという歯周ポケットを診査する器具で、補綴物の辺縁(マージン)をチェックしたら補綴物マージンと歯の形成された部分とは1ミリ以上の不一致がある状態を示しています。

一致していれば、このように横からプローブが入りません。
すなわちデタラメな補綴物です。
形成した歯とフィットしない補綴物が装着されていた事になります。

すなわちこういった不一致な場所は歯肉に食い込み、更に細菌の温床になるために歯肉炎や歯周炎を生じます。

ハッキリとこの症例は歯科医師が治療という名目で作ってしまった歯科医原性疾患です。

除去した冠.JPG


患者さんが歯周組織の改善を強く希望されたので、必然的に補綴物を除去することになりました。:上の写真は除去した補綴物です。 貧弱な硬質レジン前装冠でした。(もちろん除去後は仮の歯(テック)を装着しています。この後、歯周治療を一から行いました)






冠除去後.JPG

冠を除去したら↑のような状態でした。
気の毒に歯周組織はマージンの不一致により長い間歯周組織は傷害を受けていたことになります。

歯科医ならよく解ることですが、歯周組織を全く治療しないままイイ加減な印象を採得して
それを基にイイ加減な作業模型で冠が作られたので、こういったマージン不一致の補綴物が
作製されてしまったのでしょう。


すなわち、補綴物の印象をする前に歯周病治療もしていなかったし、必要なマージン部の適切な印象も採れないような歯周組織のコンディションのまま、極めていい加減な印象が採得された事が予想されます(実は巷にはこういったケースが沢山あります)。

更に,不適切な補綴物を装着されて歯肉炎を持続的に惹起され続けていた訳です。

これは氷山の一角で、日本の歯科医療では同様にイイ加減な医原性疾患を頻繁に見かけます。
補綴物を装着する前に歯周組織の治療もしない歯科医療では当然のことです。

そして、歯周組織の健全な維持にも補綴物の高い精度は必須です。

極言は、歯科治療の選択は歯科医院や歯科医師の選択で全て決まります。



















2014年2月 7日

小保方晴子さんが着用していたことで、リバイバルし始めた割烹着の歴史には秘密がありました。
今朝、TV朝日のモーニングバードを観ていたら「割烹着は元々日本女子大で作られた実験の時に着るモノだった」という発言を聞きました。
そして、調べてみるとTV朝日の「夏目☆記念日」という番組の番組案内にもハッキリとかかれていました。



「 女子学生たちは自学自動の教育方針により、実験の際に使う作業着を開発。これは後に割烹着と呼ばれるようになる。さらに創設者の成瀬は遠方から来る生徒のために寮舎を建設し、女子に団体競技を挑戦させることで自主性などを育成。これにより学生自らが運営する女子だけの運動会が開催されるようになった。卒業第1期生の丹下ウメは東北帝国大学に入学し、日本初の男女共学校が誕生。さらに平塚らいてうもこの学校の卒業生で、自らの著書「元始、女性は太陽であった」で成瀬のことを讃えている。」
「夏目☆記念日」:TV朝日番組案内より引用



日本女子大という女子力を磨く日本有数の最高学府で元祖リケジョ達が着るために考案された割烹着を小保方さんが着用するのは何か偶然性を越えた必然性すら感じます。

割烹着の小保方さん.jpg




元々、実験の際に着用する白衣(作業着)だったので、小保方さんは誠に正統派の使用方法をとっているとも換言できます。
割烹着を着て世界的研究を行う彼女は、女子らしく研究室には可愛いモノが一杯発見できます。
例えば、解剖器具を入れるケースには女子っぽいアクリルのケースでした。そして、研究室の白物機械にはムーミンの絵まで描かれています。


ムーミンも.jpg





小保方さんは女子力で生物学史上に残る大発見を可能にしました。
彼女は旧来皆が勝手に想像していた女子研究者のステレオタイプな偶像を見事に良い意味で裏切っています。
だからこれほどまでに脚光を浴びて、割烹着までリバイバルヒットする状況になったのでしょう。
私は手放しで、こういった本当に努力家の立派な女性を応援したいと思います。
私の周囲でも本当に優秀で努力家の女性が沢山おります。
日本国内の経済や国力に彼女らの力は不可欠です。
きっと、小保方さんの様な世界を救えるような逸材が今の日本には幾人も存在していることでしょう。


女子力ある聡明な女性達には、輝ける日本の未来のためにも心からエールを送りたいと思います(^_^)ノ


・・・
















2013年3月 8日

私は常々ブログやツイッターで語ってきましたが、歯科治療の基本であるう蝕治療は適正に行われていないとその後、それがもとで数々の問題が生じて歯の寿命は短くなります。


毎日のように保険治療の12%金銀パラジュム合金のインレー(銀色の詰め物)が外れて患者さんが来院します。

外れたう蝕窩洞(詰められていた穴)には茶褐色〜黒色に変色した感染歯質(軟化象牙質)が残存しています。
多くの場合は前医がう蝕感染歯質を取り残したままインレーやコンポジットレジン等を充填しています。
もちろん、詰め物と歯との隙間から二次う蝕が生じる場合もありますが、元々感染歯質を残して"治療したこと"にしています。

これが、日本の保険歯科医療の酷い実態です(自費診療でも変わり有りませんが...)。
患者さんから治療費をもらって治療として成立しない行為を堂々と行っています。


う蝕一本でも、そこから医原性疾患が始まり将来歯がダメになり得ます。

たかが虫歯治療と思っている患者さんもいると思いますが、皆さんの多くはそのような歯科医が作った不良処置が原因で時間が経ってからその部分に問題を生じて来院されます。


なんと原因の大多数は過去の不良な治療です。


ここで提示するう蝕治療は基本的な症例です。このように適切なカタチでう蝕治療を行っていない歯科医が巷では大多数です。


是非、丁寧に適切な治療を臨床で励行する先生を探して下さい。

聡明な患者さんの多くは今の歯科医療の酷い実態を実感しているようです。
当オフィスにも2,3時間もかけて遠方から虫歯一本のためにでも来院される患者さんがいらっしゃるのは、それだけ巷の歯科医療が雑で学問的常識も無視しているからでしょう。






/////////////// う蝕治療 の一症例 //////////////


tuzura-panorama2.jpg

これは今回紹介するう蝕治療をした患者さんのレントゲン写真です。
白色の矢印部分にう蝕病巣がありますが、レントゲン写真には明瞭に写っていません。
渋谷区のある矯正歯科の先生から、このう蝕を含め数本のう蝕治療の依頼があり
治療を行いました。

このケースのように歯と歯のコンタクト部から生じるう蝕は必ずしもレントゲン写真でも明瞭に確認できない場合があります。
ちなみに、歯間隣接部のう蝕を鮮明に撮影する撮影方法(バイトウイング法)もあります。

実は、歯間部(コンタクト部)から生じるう蝕は大変多く存在しています。
患者さんご本人はもとより臨床家も見過ごしているケースが多いう蝕タイプです。

最近来院する患者さんの様子では、若いサラリーマンの患者さんの口腔内には平均して10本程度のこういった歯間部隣接面う蝕は存在しているようです。

潜在的に沢山存在するう蝕です。当院では日常的に発見した際には正しく治療しています。




T−1.jpg

下顎左側第二小臼歯の近心にう蝕を発見
コンタクト部(歯間隣接部)から発生したう蝕です。

エナメル質を透過して黒い影のようなモノが確認できます。






T−2.jpg


エキスカベーターという極小の耳かきのような器具で感染歯質を除去します。

このケースでは第二小臼歯の近心部う窩(う蝕の穴)には沢山の変色した軟化象牙質が存在していました。

これをう蝕検知液で染め出して、赤色に染まった歯質(感染歯質)を充分に除去して、
歯質切削粉が染色されていない健全歯質(非染色.白色)に変わった状況の写真です。

極小のエキスカベーターの先端部に乗る象牙質の切削粉が白色で、
感染歯質は除去が完了した状態です。







MIエキスカ.JPG

私は臨床で7,8種の極小タイプの手用エキスカベーターを使用しています。
この症例で使用したエキスカベーターは1番左のタイプ(先端直径は1㎜強)です。


う窩はある深さまでは概ねタービンバーで切削して削り取りますが、

深度が深くなれば歯髄に近くなるため歯髄腔へ穴が空くようなダメージや不容易な歯髄への感染が懸念されるために、手用器具のエキスカベーターで丁寧に歯髄の間際までう窩を清掃をします。

こういった感染歯質除去は正しい知識に裏付けられた臨床家としての技量と勘に因ります。すなわち、経験値に左右されます。



一般的に日本の歯科医はエアータービンだけで雑に形成して、
感染歯質を残したまま充填する傾向が強いようです。

短時間診療・効率重視の一般的街の歯科医院では、エキスカベーターで丁寧な感染歯質除去を行うような慎重さは微塵もありません。

ですから、う蝕治療後は再発も生じやすいのだと言えます。
一般的歯科医院はその程度で、治療を受けると危険です。








MIタービン&エアスケーラー.JPG

エアータービンとう蝕治療用チップを装着したエアースケーラー
左は、極小のラウンド型ダイヤモンドバーを装着した切削の時に使用するエアータービンです。

右はエアスケーラーという音波振動する器具の先端にう蝕治療用のチップを装着したモノです。

タービンバーは概ね初期のう窩へのアクセスで使用する器具です。
ラウンド型チップが装着されたエアースケーラーは手用エキスカベーターと共にう窩から感染歯質を効率的に除去する際に使用します。











現代修復学の常識:
ミニマルインターベンション(MI)とは?










歯科治療でいう ミニマルインターベンション(minimal intervention) とは、侵された歯質のみ選択的に除去して,なおかつ健全歯質は可能な限り残存させる様なう蝕治療を行う治療概念です。

従来、行われてきたインレーなどの金属充填物のように窩洞にインレーを保持させるためにはそれに必要な形態を付与する必要がありました。よって健全歯質を余分に除去して便宜的に大きな形態を付与する修復方法でした。MIによる方法とは従来のインレー等による修復方法とは対極にある方法論です。




MIによるう蝕治療が可能になった背景には、コンポジットレジンとそれを歯質に接着させる接着剤のようなボンディング剤の開発などの材料学の進歩によるところが大きいと思われます。

この症例のように感染した歯質のみをタービンバーやエキスカベーターで除去してえぐり取る方法ですから、
健全歯質である象牙質も外側のエナメル質も沢山保存できます。そして歯髄へのダメージも最少限に抑えられます。

完全にMIの概念に基づいて治療すれば、有髄歯のまま歯を補綴修復出来るため、より安全で生物学的な治療法と言えます。












T−3.jpg
ラバーダム防湿下でアルミニウムマトリックス&ウエッジを適合し
バイタインリングを装着した状況です。

う窩の清掃が終了し窩洞を形成した後はコンポジットレジンを充填するために、適切な防湿を得る目的でラバーダム防湿法を施しました。

コンポジットレジン充填は、巷では安易に行われている傾向が強いようですが、実はステップワイズに厳格な条件や処理をして初めて、本来有するコンポジットレジンの物理的特性が発揮される歯科材料です。

ですから、防湿や歯質表面の処理や汚染防止を厳格に行わないと、後で充填部辺縁に隙間が生じたり破折が起きたりする可能性が高くなります。

当院では充填処置でも必要に応じてラバーダム防湿法を施すのは、コンポジットレジンの特性を充分に発揮させるためには必須の条件だからです。

マトリックスを装着する都合上、ラバーダム防湿法を使用できないこともあります。その場合は他の方法で処理表面が汚染されないように注意して行います。



t-4.jpg

極薄のアルミニウム製マトリックスを介して第一小臼歯と解剖学的歯牙接触をする様にCR充填を完了した状態です。
過不足無く緊密に窩洞へコンポジットレジンが充填されています。






T-5.jpg

マトリックスを除去して粗いシリコーンポイントで概ね研磨を終了した状態です。

歯とコンポジットレジンの境界が目立たず、処理が適切であった事が解ります。


T-6.jpg

最終研磨などを終え、ラバーダムを外した状態。


充填あとも目立たずに自然観ある充填が完了した点に注目。
MIの概念に基づいたコンポジットレジンによるう蝕治療は、小さなう蝕ケースに最適です。

これは当オフィスのMIの概念に基づく典型的コンポジットレジンによるう蝕治療です。
正にこのレベルを標準的に日常臨床で行っています。




保険インレー2.jpg
保険治療による典型的な雑な修復物:第二小臼歯には精度の悪いインレー、第一大臼歯には不良な冠が装着されています。

よく見かける↑の写真のような醜い保険治療の金属インレー(矢印の歯)と私が今回行ったコンポジットレジン修復を比べて下さい。

一般的に街の歯科医に受診するとこのような比較的小さなう蝕でも金属インレーなどで精度の悪い不適切な治療が行われがちで非常に危険です。

もちろんMIの概念など無視しています。そして後年、歯がダメになります.....


ここに示すように、う蝕治療とは、地味に丁寧に正しく行うべき大切な治療行為です。

しかし、多くの患者さんが日常的に受けている治療は、不完全で、こういった適切なう蝕治療の重要性を馬鹿にした歯科医のいい加減な処置になっている事が多すぎます。

良い治療を受けるためには適切な治療に関しての正しい認識を患者さんご自身が持つことが大切です。




さて、あなたはどのような治療を希望されますか?

適切なう蝕治療をご希望の方は、当オフィスまでご連絡下さい。

麹町アベニューデンタルオフィスで本物の治療をお受け下さい。


























2013年3月 1日

臨床写真を整理していたら、過去に補綴など不可逆的加療を受けていない歯周病患者さんの臨床例を思い出しました。

以前も60代の補綴治療などほぼ受けていない患者さんの歯周病治療のケースをブログで書きましたが、ここで紹介する患者さんもそういったケースです。歯科的な治療である補綴修復治療を殆ど受けていない患者さんです。
主訴は、「ある医院で歯周病なので歯を抜くかも知れないと言われ、驚いて来院した」とのことでした。



またこの患者さんは入院等をして検査を受けてレントゲンを幾回も使ったので、歯科のレントゲン写真は撮影しなくて良いように前医からレントゲン写真のコピーを持って来院されました。

本来なら、精細な画像は正しい歯周病治療には必要なので初診時にはレントゲン撮影しますが、今回は撮影しないで治療しました(よって、レントゲン写真像はここには掲載できません)。



この患者さんは、歯周病のブロービング・チャート診査をしたら,概ね中等度〜一部重度の歯周炎でした。

現代の歯周病学的常識から言えば、オーソドックスなスケーリングやルートプレーニング(SRP)を行えば、治癒するケースでした。
たぶん前医が歯周病の正しい知識が無かったために(抜歯する等)そのような事を患者さんに語ったのだろうと思います。




KTブログ1.jpg

確かにこのよう↑に、初診時はかなり見かけ上でも充分ある程度進行した歯周病であることが解るほどの状態でした。


・・・

この患者さんに関しては,極めて基本的な歯周病治療を丁寧に行っただけです。
初診時と全顎SRPを行っておよそ1年後のメインテナンスの時の状態を下の写真で比較して下さい。


KTブログ1_2.jpg


写真 上:術前(初診時)  下:治療後1年・(メンテナンス時)







◎歯周病治療後には、歯肉退縮と根面露出は必ず生じます。
   露出根面には、根面う蝕が生じ易い傾向がありますが、上手く管理すべきです。


KTブログ2.jpg



初診時と治療1年目のメインテナンス時の右側側方面観を例に示します。
歯周病治療で歯肉は引き締まりました。
それと供に一様に歯根露出が起きています。
犬歯や小臼歯の歯根露出面には茶色に変色した極く浅い根面う蝕が確認できます。
露出根面や前歯〜小臼歯部根面のクサビ状欠損もピカピカで大変に良い状態に管理されています。


今まで詰め物などで全く治療の手が加えられていないこの患者さんの希望で、
極力非可逆的な治療は行わない方針で敢えて根面にう蝕治療の充填を行わずにメインテナンスを継続していました。

この患者さんは非常にコンプライアンスが高い(清掃に気を使う)真面目な方で、キレイに清掃されていました。

茶色の根面う蝕部も初診時から存在しましたが、特に進行していく状況もなくコントロールされていたので、表面のポリッシング(PMTC)とフッ素剤の塗布をして引き続き定期検査を通じて根面の様子を観察してゆくことにしました。

通常、歯頸部の明らかなう蝕部位はコンポジットレジン等を充填しますが、コンポジットレジンは術者が正しい充填をしないと歯周炎を起こしやすい事も考慮すべきです。
この患者さんのようにクサビ状欠損部や極軽い根面う蝕は敢えて充填しない方針には、私は賛成です。

他のブログ記事でも書いた通り、敢えてこのように加療を加えない姿勢とその意図は、
余計な不可逆的かつ侵襲的加療を"治療"の名の下に安易に行う巷の傾向に対するアンチテーゼです。





*今回のような浅い根面う蝕部に充填処置をしない臨床的基準は:

・変色部の歯質の硬度が非常に硬いこと
・予後観察で進行しない事
などの臨床的基準を根拠にしています。もちろん、定期的PMTCやフッ素剤の塗布を含むメンテナンスでの予後観察が前提です。もし変色部が変化すれば必要な処置をします。





・・・


KTブログ3.jpg


大変に良好にコントロールされ、健康的な歯周環境が維持されています。
犬歯や小臼歯クサビ状欠損部の根面う蝕は今後も注意して観察してゆきます。

70代後半で全てご自身の歯が健全なカタチで保存・管理されているこの患者さんは立派です。

そして、我々はこういった良く口腔内が管理されている患者さんから多くの事を学んでゆきます。

患者さんのお口自体が生きた教科書です。




















2013年2月28日

笹子トンネル事故から考える事: イントロダクション


笹子トンネル事故はニュースなどでコメントされている通り、これは高度経済成長期に作られた建造物の寿命が過ぎている現状を象徴するような事故でもあります。

更に今回は、定期検査の手抜きまでが指摘され始めています。既に業務上過失致死容疑での警察の家宅捜査も始まっています。

建物や何らかの構造物は、ある一定期間が経てば、必ず構造学的に物質的な疲労や問題点が生じます。

ですから、特に公の構造物は定期検査や補修・補強が義務づけられています。
古い旧建築基準法下で建てられている学校の鉄筋校舎は、X状の鉄筋で補強されているモノを見かけるコトがあります。
これなどは、建て換えの出来ない建物の妥当な対処法の一例だろうと思います。








「お口の中もトンネル事故と同様に深刻です」



実は、歯科治療にも今回のトンネル事故で問題になっているようなことが
一部に当てはまります。

最近特に、日本の歯科保険治療の功罪を考える必要性が高まってきたように私は思っています。

毎日、金属インレーが外れた患者さんが来院されます。
殆どは前医の基本を無視した雑な治療が原因です。
( ↑ 歯科教育を受けてきたと思えないような例が殆どです ) 

しかも、多くはう蝕の感染歯質を充分に除去しないで、すなわち感染歯質を取り残したまま充填処置が行われています。


毎日、患者さんの口の中にいい加減なう蝕治療の痕跡を見ているのでこちらも麻痺してきましたが、元々それ等は全て治療したことにならない類のデタラメな加療行為(治療ではありません)です。

気の毒なのことに患者さんはキッチリ治療出来たものと勘違いしていることです。

このように歯科医が行ったデタラメな治療でも歯科治療として請求されれば通用しているのです。

全く書面上も患者さんの自覚の上でも、表に現れないことです。
そんな治療とは言えないモノにも被保険者はお金を払い続けているのです。
端的に言うとこの事実が歯科保険医療の悪い側面です。


被保険者の皆さんは、歯科治療の実態にもっと関心を持って、
う蝕(虫歯)治療一つでも、適切な治療を良い医療機関に受診しお受けになって下さい。



概して、数をこなす短時間診療体制の医療機関は要注意でしょう。
効率的に診療すること自体は問題ではありませんが、担当医が治療上注意すべき重要なポイントを無視する医院が多い事に問題があります。

患者さんも不良な治療に「簡単に終わってよかった」と見当違いをしているのも問題です。
どうか、治療と言えないような加療行為に騙されないで下さい。







「口腔内の定期検査は必須です」



例え適切に治療を行ったとしても建築物などと同様に、長い年月口腔内に存在すると、色々な問題が生じ得ます。

歯科治療でもそういった点で長期間の予後観察といえる定期検査は重要です。
これは歯周組織や補綴された歯の状況をチェックすること、すなわち新たな問題点の発見には必須です。


トンネル内の検査では、チェック箇所を叩いて音を聞く"打音検査"といわれるモノがあるそうです。  
 歯科治療でも打診やプローブビングという歯や歯周ポケットへ行う検査などがあります。
適切な定期検査では口腔内の色々な歯科的項目を検査をしています。








「過去の治療が徐々に再発しています」


そして、今非常に心配なのは歯にインレー(詰め物)やクラウン(被せ物)など補綴治療を過去に受けて補綴物が口腔内に装着されている患者さんのそれ等の状態です。

そうした過去に治療された既往がある歯、全てに再発が起き得るという現実を忘れてはいけません。

特に昨今は、過去に治療した治療部の再発症状で歯が痛み出したり、歯根に新たに根尖病巣が出来て急発症状で腫脹と疼痛を生じて来院する患者さんが顕著に増えています。
これは、患者さんの抵抗力低下が顕著になってきた状況を反映するモノだろうと思います。

この日本に住む人間には要注意な事項です。







 「あなたも過去に治療したモノを点検してみた方が良いのでは?」

当オフィスではトゥ-スクリーニング(自費)の際にも、定期検査と同様に口腔内の検査を併せて必ず行っています。

歯は、精度の悪い補綴物や充填物の際には歯と補綴物との境界部の隙間から細菌が術後に侵入し得ます。そして、二次う蝕(二次カリエス)と言われる術後に起きる二次的なう蝕を作る事があります。

適切に精度ある補綴治療をすればそれは本当に良い治療行為ですが、精度の悪い補綴治療をすると二次う蝕等の疾患の発生を助長します。

巷で日常的に行われている雑な保険治療など、ビックリするほど精度の悪い補綴を目にすることが多くあります。これは日本の保険制度の功罪の悪い側面です。

一般的に、請求点数を増やす事に歯科開業医の気持ちが偏っている昨今の歯科界では、雑な精度が悪い治療や学問的常識を無視した治療が沢山行われています。

きっと皆さんお口の中にもそうした治療が沢山存在しているはずです。





















2013年2月27日

◎意味のない治療や 必ずしも勧められない治療があることも知って下さい。



この頃、患者さんが自ら何らかの治療法を希望して来院することがあります。
ネットや雑誌で色々な情報が公開されています。
そういった情報を観て、自分もこうして治療してもらいたい。もしくは、そういった治療法から自分の治療方法を選択して来院する患者さんがいます。

歯科的知識を持つことは良いことですが、客観的な診断も出来ていない状態で患者さんが勝手な治療方針を決めて来院する場合には見当違いの治療方法を希望される場合も多く有ります。

「○○という治療方法をしたい」と希望して来院しても、全くその状況には適当でない、その治療方法では治療できない場合も多くあります。
医療サービスとは、一般のサービス業種と違うのは、患者さんの希望に添うことをすることが必ずしも一番良い対応でないという点です。もちろん、適切な治療方針を説明します。



本当は学問的な意味が無くても治療行為をすれば治療費が派生するために不必要な治療や,場合によっては患者さんのために必ずしもならない治療でも「出来ますよ」といって歯科医が行ってしまう傾向には疑問があります。
実は、こういった恣意的な思惑で行われる治療が沢山あるようです。


例えば、最後臼歯部(智歯部=親知らず部)や第二大臼歯部にインプラントを埋入する治療も、場合によってはその典型といえます。

臼歯部へのインプラント埋入自体は問題ではありませんが、ケース選択に注意を要します。
特に、高齢者や口腔ケアに疑問がある患者さんには埋入することは慎重になるべきです。

インプラントは清掃を徹底しないとインプラント周囲炎でダメになる可能性があります。
もちろん、埋入前の歯周病治療の時期にコンプライアンスが大変に良く、充分な口腔清掃を励行する患者さんの場合には可能にしても、清掃が難しい臼歯部への埋入は患者さんによっては行わない方が無難な場合が多いと思います。

口腔清掃に関しての考慮は大原則でしょう。治療する事自体は比較的に簡単でしょうが、患者さんの口腔内で安全に長く機能する方法論を選択すべきで、危険性を考慮して、予防原則に則り、少し余計に用心する態度こそ術者には必要です。

implants .jpg

この頃、よく見かける第二大臼歯部へのインプラント埋入↑症例


ここにインプラントを埋入しなくても上顎の大臼歯の挺出(伸び出すこと)があっても下顎は顎運動時には、咬合の干渉を受けません。

すなわち、第一大臼歯までで充分に噛める場合に、この部分へインプラントを埋入しても余り意味がないことを考慮すべきです。 
ましてや、ケアの励行に不安がある患者さんならば余計な治療となりかねません。

詭弁的根拠:第二大臼歯まで揃った方がより理想的咬合様式を取りやすいので、ここへインプラントを埋入することは正当な根拠だと主張する公立大学の先生がいましたが、多くの歯周病学を研究する臨床医は、この意見を怪しいと考えているように思います。

一般的には、写真のような症例は、歯科医の中では賛否が別れます。私的考え方では、行わない方が良いと考える治療方法です。

我々周囲で歯周病を研究している先生方の多くは、"勧められない治療"と考える先生が大多数です。 しかし、臨床医になるとどうしても治療費の問題で埋入をしてしまう傾向があるようです。









それから、最悪なことにこのケースでは第一大臼歯には根分岐部病変も見られます。

すなわち、歯周病を放置したままインプラントを埋入しているので,これは行ってはいけない禁忌症のはずです。
歯周病の感染叢から細菌がインプラント周囲に移動してインプラント周囲炎を起こす可能性があります。   日本の臨床医は歯周病を放置してインプラントを埋入するヒトが多くいますが、インプラントがダメになるのも当然です。


顎模型.JPG

↑は下顎の第二大臼歯が欠損し、上顎の対合第二大臼歯が挺出した場合のイメージ像です。

上顎の対合歯である第二大臼歯は挺出している状態ですが、下顎は前方と側方運動をしますが、挺出した上顎第二大臼歯と下顎は干渉することなくそのままで機能的な顎・咀嚼運動は特に問題なく行えます。

*欧米の補綴学の教科書にもよく掲載される典型的な下顎の臼歯を補綴する必要がないケースです。  なぜか、日本の教科書には余り掲載されていません。
たぶん、over-treatmentの概念が日本には根付いていないのでしょう。




私は、第一大臼歯までで充分に食物を咀嚼できるこのケースでは、↑のようなインプラントの埋入は全く無駄で、70才台のこの患者さんにはむしろ余計な埋入だと思います、
特に、高齢者にはリスクの少ない口腔環境を考えるべきと私は考えます。
私は、この治療方針は歯科医が治療費を稼ぐための過剰な治療行為と考えます。

臨床医の責任としては患者本位での見地に立ち欠損した部位に他の処置ではなく敢えてインプラントを埋入することに充分な科学的根拠や合理的な説明やが必要です。


この頃、1歯欠損の症例にブリッジではなくインプラントを埋入するケースも同様に沢山観られます。
欠損部の両隣在歯を削らないで保存できるというメリットは確かにあります。
しかし、選択出来るか否かは患者の側の希望やオーラルケアなどコンプライアンス(ケアを励行する患者の協力度)に依存すると考えています。もちろんインプラントの特性が患者側に充分理解されている条件は言うまでもありません。






◎ 臨床における decision making とは?
       そして、over-treatment という概念による歯止め




欧米の教科書には臨床上行われる治療方法における decision making(意思決定)の合理的な方法論が沢山語られています。 decision makingを研究する専門の教科書もあります。

こういった概念を重視する背景には日本の場合とは異なり、皆保険制度が無いことや法的な問題の捉え方の違いといった点で国情が異なることも原因だと思われます。


しかし、日本では処置方針の合理的決定に関する教育が無いに等しい点は反省すべきです。
大学の専門教育でない事は卒後もそういった概念を考える機会が無く,一度も合理的で臨床的治療方針の決定方法を意識しないまま、歯科医の経済的な思惑や学問的興味が優先して治療方針が極めて恣意的に決定されているケースが多いのではないかと私は想像しています。


そして客観的に患者さんのプロファイルを考慮しないで治療方針は決定されることが多いのが現実です。
以前書きましたがC型肝炎で検査数値が悪く、いつ入院するか解らない患者さんがある歯科医からインプラントを勧められた話が有りましたが、どういった考え方で抵抗力や基礎疾患のある患者さんへインプラント治療を勧めたのか大変に疑問でした。


一般に、街の歯科医の場合には「治療費がもらえるから」、
また大学病院など研究機関にいる歯科医は「専門分野の技量を磨きたいので行う」といった患者さんには面と向かっては言えない理由で治療をする先生が実際にはいます。

そして、これも日本ではあまり言及されない概念ですが、over-treatment (過剰診療) という概念も欧米では問題とされます。

日本は、皆保険制度がありますが、そのシステムの下で治療をして請求をすれば、出来高払いで治療報酬が得られるシステムになっています。とかく実質的に治療意義もない場合や治療根拠がない治療が沢山成されているのが現実だろうと思います。
医歯薬業界全般でこの傾向が多いと思います。


こういった側面を知って、患者さんも客観的に治療方法や方針を捉える見方の重要性と恣意的に治療を捉える考え方の不合理と危険性を知って下さい。

重要な治療を同意する際には,背後に上に書いたような歯科医の思惑があるか否かを考えることは実は重要です。

治療方法を多面的に考えて一番良い選択をされることを私はオススメします。







◎学問的に正しいというのみでは治療方針は決定できません:患者さん個別に最良の治療選択は違う。




理屈好きな人々が良く騙される詭弁には、「学問的に正しいから、正しいのだと考えるような思考」があります。


すなわち、学問的にはその治療法は単独では正しい方法であっても、ある患者さんに行えばその患者さんに必ずしも幸福な治療方針と言えない場合があるという事です。

患者毎に、個別に妥当な治療方針を決定する臨床医のdecision makingのトレーニングも必要でしょう。


我々臨床医は、個別の患者さんのプロファイル(年齢・性別・職業・生活環境・性格等)から、その方針が一番幸福な結果となる妥当な意志決定か否かを考える必要があります。
素人の患者さんへは最良に選択肢を幾つか提示して選択が誤らないようにすべきでしょう。

治療方法の選択はある種、経験則に依存するために若い先生方には非常に難しい事もあります。
患者さんの身になって長期予後を考えて安全で最も適切な治療方針を決定しているか否か?
歯科医自身が自ら反省し熟考する時期に来ているのではないかと私は切に思います。







   ○敢えて治療をしない事が最良の選択の場合*もあります。


* 解り易い例では、顎関節症の患者さんへの対応があります。
特に、顕著な症状もない時は全く加療しないことが最良の選択となる場合が多いと思います。

当オフィスにも顎関節症状がある患者さんは来院しています。
多くの場合まずは、経過観察をします。
顎関節症の患者さんへの生活歯への根拠の無い不可逆的加療は避けるべきです。

明確な科学的根拠も無く多くの歯を削って不要な補綴まで行って、症状が治らずトラブルになったケースを業界では幾例も耳にしています。








殆どの歯科医は、免許を取得してから3,4年もすれば日常的に遭遇する多くの治療は出来るようになります。
そういった時には若い歯科医は勘違いして「何でも出来る」、「出来るから治療すべきだ」、「治療できるのだから手を加えて治療すべきで、それこそが歯科医だ」と自身の技量や知識を過信して、見たモノ全部を治療の名の下に手を加えるべきだと勘違いする過ちを犯しやすいように思います。


治療の本質を考えれば、患者さんの一番ためになれること、または不必要な苦労を回避できるような安全な選択が解ればそれを勧めるのが担当医の良心だと私は思います。



充分患者さんに配慮した説明を歯科医がしないと、治療の予後が患者さんには予想も付かないので、患者さんは行わなくても良いような危ない選択を希望することがあります。



治療に伴う顕著なデメリットがある時には、患者さんへそのデメリットを説明するのが良心的な歯科医療なのかも知れません。
私は行わなくて良い治療を過去に受けてつまらない思いをされているケースを再治療を希望し来院する患者さんの口の中に沢山見てきました。

たぶん、そういったケースでは前医が総括的&客観的視点で治療方針を決めていないだろうと疑われます。


私自身も、一歩下がって客観的に治療の意志決定をする重要性と積極的加療をしないことが良い場合がある事を身を以て理解するようになりました。
それは、四十近くになってからのように感じます。

歯科医は思い上がりは禁物で、治療には敢えて行わないことも含めて、冷静な歯止めを課して行うべきです。
そんな考え方の重要性を益々身を以て考えるようになった今日この頃です。

では、また(^_^)ノ


























2013年1月10日

構造悪といえる「原子力ムラ」の悪事には正に狂気の一言しかありません。

以前から,私はインターネットリテラシー(ネットを利用して情報を活用する能力)で物事の本質を知って活用して欲しいと語ってきました。そして「騙されないで下さい」と言ってきました。
ネットリテラシーを考える上で最も良い例が原発事故や放射能関連の問題です。
さらに汚染環境を生き抜く日本人には必須の能力ともいえます。

まず今回も難しい事はお話ししません。
原発事故が起きた後に国民は政府の隠蔽や平然と国民の前でウソをつく態度に驚かれただろうと思います。

総理の菅直人氏が発狂し枝野幸男氏が「直ちには影響は生じない」とSPEEDIの情報を隠蔽した上で国民を被曝させ放置したことには驚いたはずです。

この初期被曝は相当に重大で今後、何らかの晩発性障害が生じた時に3.11直後の無防備な行動が悔やまれることでしょう。  (2011年3〜9月の初期被曝が圧倒的だった!)









◎国難に乗じて行う悪魔の如き措置 

現在は、山下俊一、東電幹部や原発関係者は刑事告訴されるに至っています。

政府の隠蔽や被曝放置の中、2011年福島の危機管理アドバイザーに当時・長崎大学教授の山下俊一教授が就任(福島県立医科大学副学長にも就任)し、福島の住民を更に追加被曝させ続けています。

福島の高度汚染地に住民を縛り付け、ろくに検査さえしないで他都道府県では検査をさせないように医療機関や医師へ圧力をかけています。
これ自体が医師法違反であって、それを強制する事は非道な重罪であると思います。しかし、そんなことが通用する現在の日本は超法規的な状態といえます。

ネットユーザーの中には殺人に匹敵することと山下俊一氏らの言動や処置に狂気を感じた方もいたことでしょう。

よく考えて欲しいのは一貫してそういった状況を政府が放置し、むしろ後押ししている異常な状況をです(総理も同罪です)。
国難に乗じて行われる心を置き去りにした非道な政府や公の対応は、加速しているように思います。TPPやACTAの問題はリテラシーの高いネットユーザーなら良くご存じでしょう。新政権で恐ろしい事が更に国民に襲いかかってくるような気がしてなりません。


汚染瓦礫を全国に拡散するように細野環境大臣を全国行脚に向かわせて、全国各地で測定できない方法で瓦礫の線量をポケット線量計で計測する猿芝居さえしていました。これには市民でも知識のある人間は呆れ返っていました。全てにおいて一部の利権や米国からの意志に操られるような政府の態度には属国の哀れな状態を見る思いがします。


汚染瓦礫を拡散することは(民主党〜自民党)政府の計画通り進行中らしいです。
これは恐ろしい事です。宮城の瓦礫は県内で処理できると県自体も既に言及しているのにわざわざ西(北九州市)に移動させています。すなわち、その膨大な運送費の利権を関係者に供与循環する事が目的のようです。

宮城の瓦礫を北九州で焼却したことで,北九州も汚染されてしまいました。


全国に汚染を拡散してしまえば、放射性物質と重症な障害との因果関係を曖昧に出来ると考えているようです。利権以外に重要な点が因果関係を曖昧にすることです。これはすなわち政府の責任逃れに行き着くでしょう。

結局、最終的には責任を逃れる陰謀と言われているのも当然です。

更に更に、PM2.5が加わって、放射性物質による汚染との因果関係が曖昧に誤魔化されます。PM2.5によって呼吸器疾患や肺がんすら発生する可能性を否定できませんから。

むしろ今は呼吸器疾患やがん発生が生じるのは中国のせいだとする様なマスメディアの印象操作が始まっています(フクイチの放射性汚染の無策や拡散を棚に上げて、中国から飛んでくるモノが危険だといったように矛先を向け始めています)。







◎放射脳と揶揄するヒトがまだいますが....

放射性物質による汚染と被曝を心配するヒトを"放射能恐怖症"や"放射脳"と馬鹿にするヒトもいて、真剣に汚染状況を心配する方達は大変嫌な思いをされています。

もちろん全く見当違いな心配をしているのであるなら仕方が無いのですが、実態を知らないで安全デマを信用して見当違いの安心をクールな姿勢を気取っている方の方がもっと馬鹿です。

正しい汚染状況が隠蔽され、正しい認識や知識が無意味な情報や安全デマに埋没されてしまう事の危険性を理解すべきです。

当オフィスへも、医療機関に受診して「心配しすぎだと医師に鼻で笑われた」等々の医療人の無関心や心の無さを感じている患者さんが沢山来院しています。私は医療人を超えて一市民として当然の情報や知識を患者さんにはお話ししています。
「先生に内部被曝についてお話しできたのは初めてです」とおっしゃる方が多いことが日本の医療機関全体の思考停止を象徴しています。











◎予防原則の考え方が基本:これを無視した話は危険だと思うこと





一番簡単に解る放射能防御での妥当性の判断基準は予防原則に則ったモノであるか否かという点です。

「予防原則(Precautionary Principle)」あるいは「予防的措置(Precautionary Approach )」といいますが、科学的に因果関係が十分証明されない状況でも、規制措置を可能にする制度や考え方のことをいいます。

環境問題での化学物質に対する使用制限措置として使われ始めた経緯もありますが、今では社会科学的分野での基本的措置の基本概念です。
もっと具体的で簡単にいえば、未知の疾患や化学物質が問題となる時には、因果関係が解明されるまで待っていたのでは障害や被害が社会に広がってしまうので、より厳しく用心するという安全な考え方のことです。

特に、今回のような放射性物質に関することは、専門家でも意見や学説が別れる領域です。よって社会的被害や国民の障害を防止するためには無視してはいけない安全を期すための原則とも換言できます。

「100ミリシーベルトまでは被曝してもがんになる可能性はない」との山下俊一氏の発言は、そんな予防原則を無視した発言です。本来なら「どの程度被曝したらガンや重大な障害を受けるのか解らないので従来法通りに1ミリシーベルト以上は被曝しないように防御しましょう」と語ることが予防原則を厳密に捉えた対応です。
従来法通り1ミリミーベルトを限度に考えることは予防原則に則る正常な考え方と言えます。

ちなみに、100ミリシーベルトと言われる基準は、原発を促進する姿勢の組織であるICRPの研究結果を基準にしたモノです。一方、内部被曝を研究する専門家はもっと低いレベルの被曝でも障害が生じる立場を採る研究者が沢山います。むしろ、チェルノブイリ事故の後の今に至るまでの障害を調査した結果からは、低線量地域での障害は明白になっているのも事実です。

被曝線量の基準は論議が別れ論点です。被曝してからその真偽が解ったのでは遅すぎます。よって、極めて慎重に低い線量までも防御しようという考え方が、正に予防原則に則る予防原理です。











予防原則を無視した山下俊一氏の発言は世界的に学者や見識有るジャーナリストをも呆れさせました。
山下俊一氏は「子供にストレスをためさせないように屋外で遊ばせろ」、「ニコニコいしていれば放射能にヤラレない。」等々恐ろしい事を住民の前で発言しています。
皆さん、このおそろしいマッドサイエンティスト山下俊一の画像や発言を聞いて下さい。
福島や日本国民のみならずに、世界中の学者やジャーナリストは俊一氏の発言や処置に呆れ返り。フランスやドイツでは殺人者とまで罵られたのは当然です。

・以前私が書いたブログにリンクがある動画で山下俊一のウソや学者としての倫理性の無さを確認して下さい。
http://www.kojimachi-ave.com/diaryblog/2011/08/mt-preview75e0c5e85d38ccab186d330537560676e18854cf.html

○追加資料:731部隊と山下俊一:現在の福島原発の狂気は戦中戦後の石井部隊にまでさかのぼる事が重要





成澤宗男:「山下俊一」という「3・11」後に生まれた病理
私が感心した山下俊一に関する素晴らしい著述がありますので、これを参照して下さい。






◎医療現場における影響

内部被曝の研究者で有名なバンダジェフスキー先生も被曝の影響は眼に最も出やすいことを言及しています。

杏林大学医学部付属病院・眼科が、「初診についてのお知らせ」を出しています。

 当院アイセンター(眼科)には患者さんが非常に多く来院され、急性期治療に支障をきたすようになってきました。年間3,500件以上の重篤な疾患の手術を行いながら、1日の外来には重病者を含む400~500人を超える患者さんが来院されており、現在の眼科常勤医師では対応しきれない状況です。

↑とのことです。すなわち、眼科領域の患者さんが増えて、外来がパンク状態だという状況のようです。
白内障も増加しているようですし、放射能汚染では眼に影響が出やすいと専門家も警告しています。

本来なら、被曝状況を悟られないようにする傾向がある医療機関でも、外来業務が混乱しているので、今回のような「お知らせ」を出さざるを得なかったのでしょう。
賢明な皆さんは,是非この事実から汚染環境の深刻化を読み取って下さい。






そして、子供対にもセシウムの影響と思われる心臓疾患の危機が迫っています・
茨城県取手市、心臓検診で異常報告が倍増!放射能による臓器不調の可能性が大!福島でも異常報告増加!


















2013年1月 8日

これは、以前私もブログ記事で書いた通り、危険なワクチンの副作用が出てきました。そして、将来的に不妊症になる可能性が高いのかも知れません。成分を知ったら誰でも摂取を子供にするのは躊躇するでしょう。

子宮頸(けい)がんワクチン「サーバリックス」を接種した東京都杉並区の女子中学生(14)が、歩行障害などの重い副反応 中学生、長期通学不能


日本のワクチン政策は昔から疑問視されて通りだと思います。小児に摂取する他のワクチンも要注意です。
この頃、芸能人を使ってワクチン接種を宣伝していますが、皆さん危険な実態を知って下さい。
かなり前からインフルエンザワクチンやポリオワクチン等々に関しても沢山の疑問の声が上がっています。


一方では薬品業界ではもっともらしいPRに余念がありません。


皆さんは子pの状況をどう考えますか?
産婦人科医が自分の娘には絶対に摂取させないと言われるワクチンの本当の事を知って下さい。


 これもお読み下さい。近親者や娘さんに摂取するまえに良くお考え下さい。そして、知り合いにもこの問題を教えた上げて下さい。 







こういった発言はウソやデタラメなどでは全く無く、真実です。
ですから、社会正義のために法曹界の有志の方々も立ち上がったのです。

例え効果的なワクチンでも一部には副作用は生じます。
しかし、急性に生じる副作用などではなく、不妊症などの重要な障害が将来生じる可能性を深刻に考えるべきです。


これは、至急副作用や効果の問題点を重要に受け止めて予防的措置として、ワクチン接種を至急中止すべきでしょう。
これは薬害(=障害)が国民に広範囲に生じてしまう事を最少限で防止するための合理的かつ法的措置原則です。

死亡例も...子宮頚がんワクチン"危険すぎる副反応"の実態

このようなブログもあります

族議員と厚労省の官僚や悪い医療人が政治的に関わると恐ろしい事態が生じ得ます。
過去の薬害事件を皆さんも思い出して下さい。







2012年10月12日




◎iPS細胞の臨床応用関連で早くも誤報が出現


公演中の山中教授.jpg




先日ノーベル医学生理学賞を山中 教授が受賞されました。

人体の任意の部位から採取した細胞でいわゆる万能細胞を作る技術が評価されて、受賞したものです。
これは正に1世紀に一つの生物科学に関する革命的方法論です。
しかし、山中先生自らが言及している通り、まだ臨床応用へはいくつもハードルがある状態です。
難病を抱える患者さんは臨床応用を待ち望んでいるものと思いますが、
臨床応用には慎重になることが必要です。




そのような中、昨夜ニュースを見ていたら、すでに森口尚史氏という研究者がiPS細胞を使った移植の臨床応用に成功したという記事が目に止まりました。


どうやら、森口氏のこの報告は誤報らしいと言われています。

誤報というより全くのデタラメを意図的に発表したと考えた方がよいでしょう。
移植事実はどうであれ、ハーバード大学内部の倫理委員会もそのような手術の実施を承認した事実を否定しています。よって、デタラメの売名行為だったように思います。
結果的には、売名行為などでもなく、むしろ森口氏の研究者としての信用を著しく低下させただけだと思います。




今後、ノーベル賞を受賞してiPS細胞の臨床応用を期待される中で、同様にいかがわしい情報や詐欺医療が全世界で問題になるだろうと私は心配している。

たとえば、重症の患者を騙す詐欺医療にだって"iPS細胞"という言葉を使って騙す輩が出てくる可能性があります。    偽の再生医療を語る詐欺には要注意です。






◎新しい技術の臨床応用に関する幾つものハードル


例えば、新薬の研究などでは臨床応用されるまでにはステップワイズで基礎研究から確実に積み上げて行く過程を経てやっと臨床治験を行うことが可能です。

臨床治験の膨大なデータを精査して、やっと新薬として一般に臨床応用される段階になります。
そして、厚労省が認可して初めて一般的な使用が許可されます。


研究では、最初は体外の細胞レベルの基礎実験を試験管やシャーレの中で、いわゆるin vitroの実験系でラボで行う実験を沢山重ねます。

ラボ.jpg

ラボ実験での実験系(in vitro)では、生体内のマルチ・ファクターでの
複雑系の環境(in vivo )とは異なるために、in vitroレベルで得られた結果が生体内で反映される保証はありません。

そうした数々のin vitro の研究成果を元に生物の生体内での試験である動物実験(in vivo)をする初期段階に入ります。

動物実験で得られた数々の成果で、やっと生物体内での知見が明らかになります。
世界的には、動物実験を前にして、かなり厳密な倫理規定が関係し始めます。
例えば、北欧ではヒトに近いサルを使った実験が承認されずに、ビーグル犬を使った実験をする傾向があります。
動物愛護団体等の影響力が大きく、ヒトに近い動物種を使用できない事情があると言われています。


この動物実験で良い知見が得られたからといって、すぐに臨床応用をされることはありません。
人間の生体での効果を実際に確かめるいわゆる臨床治験にも、幾つもの厳格なハードルがあります。

当たり前の事ですが、治験参加者の人間に応用する訳ですから、動物実験のような扱いを出来ない訳です。より厳しい倫理規定を課す必要があるのは言うに及びません。






医療関連の研究では、人間を対象にする医学研究には厳しい倫理的原則があります。

これは ヘルシンキ宣言 といわれる原則です。

1964年に初めて採択されて、幾度か条項を時流に合わせて変更しています。
最新では2008年のソウル総会で更に幾回めの変更が加えられています。

研究者が臨床研究を行う時には、このヘルシンキ宣言に準拠した倫理規定の下で、研究が行われています。

大学病院など研究機関では、研究に関する倫理委員会が存在します。
特に、臨床的に応用する前提の研究には厳格な倫理規定の下で行われることが必要です。
幾つものハードルを越えて、やっと人間の生体での効果を確かめる臨床治験が行われます。

同様にiPS細胞を生体に応用するまでには数々のハードルがあります。
これから、その段階へ進むための前段階にやっと来たか否かといったまだ初期段階なはずです。

到底、ヒトへの臨床応用を行って良い段階ではないはずで、ハーバード大学で一気に臨床応用を許可するはずもない段階です。 森口氏のデマ報道は、研究者なら誰でも疑う全くのデタラメでしょう(ニュース参照のこと)。








◎臨床医はコンセンサスを得られたことしか行ってはいけない。


基本的には、臨床医は自分勝手な治療法など行ってしまうと危険です。
私は、歯科界にはびこるエセ治療を以前から非難しています。

以前にも幾度かブログに書いた自家製薬剤を使用するう蝕治療など、その典型です。

iPS細胞の臨床応用へのハードルが幾つもある事を上で述べましたが、
医療における研究はとにかく厳密な規定の下、積み重ねる必要があります。

そして、その先には学会など公の場で多くの研究者の眼に触れて、議論され複数の研究者に追試されて効果や安全性が確かめられた時に、初めてそれは研究者の間でコンセンサス(多くの同意ある認識)を得られることになります。



こうした過程があって初めて安心して臨床応用出来る段階になります。
公的場である学会でも森口尚史氏の場合は、ポスター発表でさえ、疑義があるために却下されたとのことですから、学会は一種の倫理的フィルターの役割が発揮されたことになります。



ちなみに、学会には各々関連する専門雑誌があります。

投稿された論文は審査委員会で審査されて雑誌への掲載が許されます。
特に有名医学雑誌ではこの審査が厳しい傾向があります。研究者は、インパクトファクターが高い有名医学雑誌への掲載が許可された事だけでも名誉に思うような部分があります。
これは、審査を経て掲載許可された事は研究を高く評価されたことになるからです。


実は、歯科界にはステップワイズな合理的かつ倫理的思考ができないヒト達がいます。
一番危ないことは、勝手に自分で考えた事(治療方法など)を患者さんに直に臨床応用する先生が沢山いる事です。そして、学会で発表しています。


驚くべきことに通常なら基礎研究から積み上げられるステップを割愛して、いきなり臨床で自分の考えた方法や治療法や機械などを試して、発表しているものを見かけることがあります。

患者さんは実態を知らずに最新の治療法だと思って受けている中にも、そのような科学的根拠が疑わしい倫理的でないモノがあるだろうと思います。

ですから、皆さんは最新の治療法などという売り文句には注意して下さい。

学会や歯科界で充分なコンセンサスを得たそものならば、多くの先生がその効果や安全性を言及しているはずです。
一般的に広く言及されていない方法論は、効果や安全性まで怪しいモノである可能性さえもあります。
臨床では、一定の評価と安全性が確認されて評価が定まったものを選択すべきです。
こういった倫理的常識が無い医療人の治療は信用できません。





このような事は、本来は臨床医が厳密に理解すべきことですが、どうも医科のみならず歯科界にもそういった倫理的で地道な概念が欠けているように思えます。





追記(10/15): 
ワイドショーやニュース番組で森口氏の件で時間をさく割合が妙に多くなり、彼を袋叩きにし始めています。  

メディアは客観的に観るようにして下さい。丁度、最近では演歌歌手の独立問題等で2,3人の芸能人が毎日のように取り上げられた事がありますが、これと同じような状態です。

一種のスピンコントロールに利用され始めているようにも思います。

国難のこの時期に、大切な国民的な本来の関心事から眼を背けてしまうことは止めましょう。

皆さんも客観的な視点を失わないようにして下さい!


追起その2:

メディアの堕落ぶりを武田邦彦教授がブログで語っているので、ご覧下さい。

基本的に私も同意見です。
このようなことをTVのような媒体では語らない世の中になってしまいました。
この風潮は、現在の福島の事故を起こしたことと同根のようにも思います。


では、また(^_^)ノ
















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麹町アベニューデンタルオフィス 麹町アベニューデンタルオフィス 院長 戸村真一

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院長 戸村真一

こんにちは、麹町アベニューデンタルオフィス院長 戸村 真一です。

街の歯科医院へ行くと感じる嫌な感覚を皆様が受けないような雰囲気にしました。 スカンジナビアン調に私自らがエントランスから室内の隅々に至るまでデザインし、 患者さんがリラックスできる清潔で清々しいセンス溢れる空間をご用意しました。

 巷の歯科治療の嫌な記憶を思い出すことのない快適な環境でお持ちしております。気持ちよく治療をお受け下さい。

日本の医療機関のホスピタリティーは低くセンスが感じられないのが現状です。 当院の室内環境は、私の診療哲学の現れです。 また、私のオフィスでは正しく丁寧に本当の歯科治療を致します。 正に、日本の酷い歯科医療のアンチテーゼを具現したのが私のオフィスです。