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2009年4月14日

よくある質問:歯周病について

歯周病とは、どんな病気なのですか?
歯槽膿漏と歯周病は違うものですか?
歯周炎と歯肉炎は違うものですか?
歯周病は何歳位から起こるものですか?
歯周病はどのように予防するのでしょうか?
歯周病はどうやって治すのでしょうか?

歯周病とは、どんな病気なのですか?

歯周病とは歯肉炎と歯周炎の総称です。

歯肉に限局して炎症がおきた状態を歯肉炎と呼び歯肉の発赤や腫脹も生じます。この時点では周囲組織の破壊、特に骨の破壊はありません。

ただし、歯肉炎を放置すると正常な歯肉溝に細菌が新しく棲み着いて活動を始め、溝も深くなってゆきますが、こういった病的歯肉溝は歯周ポケットと呼びます。このようになると歯肉炎から歯周炎に病態が変化したと考えられます。

歯周ポケットは次第に深くなり歯周病菌の巣窟になります。これら細菌はヒトの免疫細胞により攻撃を受けます。この結果、戦場となった歯周ポケット周囲は戦場の焼け野原として支持組織の組織破壊(歯槽骨の吸収や歯根膜線維の障害)を生じます。

自己を守るため攻撃したはずが、歯の支持組織(歯槽骨など)を壊す結果になったのです。こういった状態を歯周炎といいます。臨床では歯周ポケットが深くなします。

また、歯周病は主に表から目で見えづらいところで生じ、自覚症状がないため、気付かない間に悪化させてしまうことがよくあります。歯周病は全て、口の中にいる細菌が原因で生じます。よってこれら細菌を除去して治します。すなわち、歯周病治療の基本とは原因除去を徹底的に行うことですものです。

歯槽膿漏と歯周病は違うものですか?

同じものです。

以前は歯の周辺の歯肉が腫れ、膿が出るという症状から「歯槽膿漏」という名称が使用されていました。最近は歯肉だけでなく、歯を支える歯槽骨を始め、歯の周辺に広範囲に様々な症状が表れるため「歯周炎」という名称が専門的に統一され使用されてます。歯周病とは歯肉炎と歯周炎の総称です.

歯周炎と歯肉炎は違うものですか?

歯肉炎は炎症が歯肉に限局した症状で、周辺の歯槽骨など支持組織はまだ正常な状態です。よって、特に初期の歯肉炎では、歯ブラシを丁寧に行うだけでも完全に治るケースもあります。こういった状態でブラッシングなど正しく励行すれば健康な歯と歯茎で生活ができます。歯周炎になると、歯周ポケットが深くなりその中に進行した細菌たちにより歯の周りの支持組織である繊維組織の歯根膜や歯槽骨の吸収破壊が起きます。

当院のトゥースクリーニング時に歯肉炎など見つかる場合も多いのです。例え歯茎から出血しなくとも、一度"お手軽トゥースクリーニング"においで下さい。

歯周病は何歳位から起こるものですか?

歯周病は歯肉炎と歯周炎に大別されます。歯周病は成人してから起こるものと思われていますが、実は歯周炎の前段階ともいえる歯肉炎は幼少期から起こりうるものです。また、希に小学生くらいの若年者でも歯周炎が進行するケースも知られています(当院でも、こういったケース(以前は若年性歯周炎と呼んだ)を治療しています)もあります。

また、歯周炎は痛みなどの自覚症状がほとんど無いために発見が遅れることもしばしばです。歯周病を予防するために、毎日の歯磨きと歯科医院での定期検診が重要です。

また、歯周治療後はメンテナンス(定期検査)が必要です。歯の清掃を怠ると3ヶ月で歯周ポケット内の細菌は治療前の状態に戻ってしまいます。ですから、メンテナンスは3ヶ月に1回行うことが理想です。

歯周病はどのように予防するのでしょうか?

歯周病を予防するためには、虫歯予防と同様に何よりもまずプラークコントロールが不可欠です。歯茎周辺に付着したプラーク(歯垢)を除去し、細菌が歯肉溝へ進行していかないようにします。

原理から言えば、こうすれば歯周病を食い止めることができます。ただし、既に歯周ポケットが形成されていれば、歯周ポケットの深くまで細菌は進行してゆき、容易に細菌は除去できません。

歯周ポケット内の歯垢や歯石は、患者さんのブラッシングだけでは清掃や除去はできません。そこで、歯科医院で原因である細菌(プラーク/歯石)の清掃・除去を行う必要があります。患者さんご自身のブラッシングなどのセルフケアと歯科医院で行うスケーリング&ルートプレーニングなどの相互の取り組みによって歯周病を直してゆきます。さらに、メインテナンスにより再発予防をしていきます。必ず患者さんと我々の両者が継続的に努力する必要があります。

歯周病はどうやって治すの?特別な治療ではなく、学問通り正確に。

歯周病治療のプログラムで行われます。できるだけ抜かない歯科治療

歯周病の原因は細菌です。歯周病になってしまった際には、原因である細菌(歯垢)をいかに徹底的に歯茎から除去するかが重要なポイントです。まず患者さんには毎日正しいブラッシングなどセルフケアを励行していただきます。また、歯科医院ではスケーリング&ルートプレーニングなどで徹底的に細菌を歯茎(歯周ポケット内)から除去します。この両者の細歯を歯茎から除去する努力が必須です。

よくいらっしゃる患者さんの中に前医から「重度の歯周病で治せないので歯を抜きましょう」と言われて驚いていらっしゃる方がおります。確かに、保存できない歯も場合によってありますが、かなり進行した重度歯周炎でも保存できる場合は沢山あります。多くのケースで努力すれば歯周病は治せる疾患で、これは現代の歯周病学の常識です。ですから、治療してゆけば恐ろしい疾患ではありません。
とにかく、当院へご来院下さい。


どのくらいの期間で治りますか?

治療する歯の本数、内容・治療前の状態によってかなり異なります。単純にかぶせるだけなら最短2,3回程ですが、歯周組織なども含めて治す必要がある場合には、回数がかかることもあります。

当院では、なるべく治療期間、回数を減らすように努力しておりますが、逆に中途半端な治療では結局、患者さんに後でご迷惑を掛けることになるので、必要があれば目に見えないところや、根っこの治療などまで高いレベルでキッチリ治療致します。詳しくは受診時、診断後に説明致します。

審美歯科治療に保険は適用されますか?

「審美云々」といった用語には問題があります(別項参照のこと)が、
歯科診療は保険診療と自費診療に分けられます。
いわゆる一般に審美修復や審美補綴物といわれるモノ(セラミック)などは保険対象外です。
保険外ですがセラミックスの方が美しく耐久性があります。
保険では部位は制限されていますが一部認められている"レジン前装冠"の場合は前装部は色素沈着し易く耐摩耗性もセラミックスに比べれば低いという欠点があります。一生使用する前提では難しいとも言えます。
特に若い患者さんにはそういった短所から一般には我々からは敢えてオススメしていません。
必ず長所と短所を知った上でご自身で充分考えて選択して下さい。

最近、CAD/CAM冠といわれるコンピュータを介して技工操作をする方法論で作製される歯冠修復物(歯質色の冠が利用可能)も小臼歯部でのみ保険算定可能になりました。
昨今、早速その冠が破折して他院から来院した患者さんもいました。
新材料は適切な方法論で治療しないと思わぬ問題が生じ得ます。

よくある質問:補綴・修復治療(いわゆる審美歯科治療)について

審美歯科ってなんですか?
どのくらいの期間で治りますか?
審美歯科治療に保険は適用されますか?
銀歯を目立たなくする方法はありますか?
セラミックは変色しませんか?
生まれた時から歯の色が変なのですが......
奥歯を(オール)セラミックにしても割れませんか?
金属アレルギーなのですが、治療できますか?
かぶせものは、歯ぐきが黒く変色するとお聞きしたのですが......
治療期間中、歯のない期間がありますか?

金属の冠や詰め物を目立たなくする方法はありますか?

金属冠やインレーなどの詰め物を一度はずし、天然歯のような透明感の高いセラミック製等の素材に被せ直し詰め替えることにより、自然な色合いになります。

セラミックスの他にもジルコニアやハイブリッドセラミックス等の審美修復材料が現在は使用可能です。

治療部位や症例によって材料は適するモノが存在します。
ご来院頂き、適応出来る材料をご説明できますので、ご相談下さい。

セラミックは変色しませんか?

ここでいうセラミックとは陶材の総称です。ご存知のように食器などに使用されている素材です。当然、陶器と同じように水分の吸収が無いため、変色せず、歯を白く保つことが可能です。

また、セラミックの最大の特長は、他の素材に比べて天然の歯に最も近い色調と透過性を再現できることです。もし、治療後の歯を自然な色合いに仕上げたいとお考えなら、セラミック素材での治療をお勧めいたします(当院では、プロセラによる治療も可能です)。

また、セラミック系の材質にはその特性により適用範囲に若干制限がある場合もあります。例えば、オールセラミッククラウンの場合は、ブリッジができない場合もあります。(メタルボンドでは可能です)詳しくは、受診時におたずね下さい。

生まれた時から歯の色が変なのですが... でもご注意を!

「ラミネートベニア」という治療方法があります。変色歯に対する治療方法です。グレーな色に染まり、縞状の模様にみえるテトラサイクリン先天性着色歯などで悩んでいらっしゃる患者さんには前歯の変色をマスクするために良い選択肢かも知れません。

ただ、某国スター達の治療歴で有名になった治療法でもありますが、笑って見える範囲を全てこの方法で治療していると報道されていましたが、少しくらい前歯の色が余り白くなく気に入らないといった程度で、もしくは、歯に少し隙間がある程度で削除量は他の方法より少ないとはいえ、私は安易に、この方法で治療しない方が良いと思っています。臨床上、精度良く完全な接着をすることは案外難しいことです。不正確な要素があると問題となります。例え精度が高く治療できたとしても、二次的に剥離など生じるリスクも捨てきれません。もちろん、僅かなエラーでも長い間には辺縁歯肉の炎症や時には虫歯の発生も助長し得ます。本数が増えればリスクはそれだけ増えます。

著しい問題が無い限り、天然の歯牙を広範囲で削ったり、極力歯質を修飾するような処置は控えるようにすべきです。歯牙の寿命を考慮するとそれが正解です。これは真っ当な歯科治療の基本的考え方です*。

*歯の寿命を縮めないための合理的考え方ですが、最近歯科医師の中にこういった考え方ができないヒトが多いのです。理由は、とにかく手を加えれば治療費が派生するためです。残念でなりません。
"審美歯科"なる・いい加減な"造語"の下行われる傾向にあるので、気をつけるべきです。

奥歯を(オール)セラミックにしても割れませんか?

セラミックス(陶材系材質)は、天然の歯と同等レベルの物理的強度がありますので適用できます。

ただし、噛み合わせの状態や歯ぎしり等が強い場合は問題になることはあります。
また、 噛み合う歯に金属冠が被っている場合は、噛み合う歯も同じセラミックに被せ直す必要があります。この常識を無視して修復することはいたしません。

また、オールセラミックより金属の裏打ちのあるセラモメタルクラウンの方が強度的に有利なケースも多いと考えます。当院ではセラモメタルクラウンをオールセラミックスよりも臼歯部では安全な修復物として推奨する場合があります。この判断はケース・バイ・ケースです。

セラミックス(ジルコニアやハイブリッドセラミックス)は、多くの被せモノや詰めモノに適用可能です。最近では、奥歯にも審美的に綺麗な白い歯を求められる方が増えてきています。

*あらゆる口腔内に装着した補綴修復物という人工物は、破折など壊れる可能性があります。当院では、ケースに応じて壊れるリスクを最小限にする努力をしています。その上でも、究極的には不可抗力が存在する点を予めご了承下さい。

*昨今,新素材の開発によりハイブリッドセラミックスやジルコニアなど藻登場しています。症例によっては使用可能な時には補綴素材としてそれ等も採用することが有ります。補綴物の素材は要相談です。

金属アレルギーなのですが、治療できますか?

オールセラミッククラウン・セラミックインレー・レジン(コンポジットレジン)などの素材は金属素材を使用しないため、金属アレルギーの方も安心して治療できます。ご希望に合わせた最適な素材を選択可能です。

かぶせものは、歯ぐきが黒く変色するとお聞きしたのですが......

被せたモノや土台(支台築造)に使われた金合金からの金属イオンや削った際の金属の削りカス由来の金属イオンなどが歯肉に移行し黒ずみが出ることがあります。
十分注意するので大きな問題になることはむしろ希です。

また、露出した歯根は無髄歯(神経を抜いた歯)の場合は変色する場合もあります。
特に女性患者さんの場合は気にされる方もいらっしゃいますが、鏡で極近距離から凝視するのでご自身で大変気にされるのでしょう。
通常他人はそのように歯茎の一点を凝視してはいませんので、執拗に心配される必要は無いと思います(他人はそのような細かい部分を気にしていないものです)。むしろ、生体の自然な反応変化です。


特に気になる方には金属を使用しないオールセラミッククラウン(当院はプロセラを使用)も適応症には可能です。更に黒くなるリスクは回避できます。

なお、どちらも金属を使用しないため、金属アレルギー体質の方でも安心して使用できます。
(適応症があるので、それを考慮して可能な場合には治療出来ます)

治療期間中、歯のない期間がありますか?

歯のかぶせものを外したり削った後は、テンポラリークラウン(TEK)と言われるプラスチック製の仮の歯を被せます。

普段の生活には支障はありませんのでご安心ください。また、装着した仮の歯を参考に最終的な歯の形態をご相談することも可能です。


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